1-2・遠州弁い行

いん

遠州弁い行

「いん」

「居ない」ということではなく「得ない」というもの。

無論遠州固有というものではなく広い地域で用いられているものであろうが

遠州でも使うよということで。

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いいで

遠州弁い行

「いいで」

本来は「で」ということだがそれだとなんのこっちゃいなので。

レベル 遠州弁の基本レベル

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いらんこん

遠州弁い行

「いらんこん」

レベル 日常茶飯事レベル

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*「いみ」と「いみり」

遠州弁紹介するところでは殆ど「いみ」も「いみり」も「ひび割れ」と記してありそれが正しいのであろうが。

個人的には

「いみ」は「ひび」で

「いみり」は「ひび割れ」だと思ってる。

「いみ」は浅く「いみり」は深い傷だということである。

どこを探しても根拠は載っていないので嘘くさいといわれてしまえばそれまでだが。

「いみん入ってる」と「いみりん入ってる」とではニュアンスが異なる事は確かであろう。

ちなみに「いみんはいってる」・「いみりんいってる」と「入ってる」の読み方は異なることがあるが大勢は「いってる」という言い方が多く使われる。

辞書によれば「いる」(入る)は「はいる」の雅語的表現。だそうな。雅と縁遠い気がするが。

「いみん出た」とはいうが「いみりん出た」とは殆ど言わず「いみりんいった」を使う事が多い。

辞書等によると

「ひび」(皹)細かく割れて出来た傷。

「ひびわれ」(罅割れ)ひびわれること。また、それによって出来た割れ目。

という違いがある。

例えば湯呑だと

「いみん出た」(ひびが入った)くらいだと漏れるほどではなく

「いみりん入った」(ひび割れが入った)だと漏れてる状態である事が多い。

「いみた」とか「いみる」・「いみれ」とかいう変化はない。「ひび割れ」が「ひびわれる」という自動詞になるように「「いみり」が「いみりる」とかいうことになるのかというとそういうことはない。

例文

「この湯呑茶碗いみん出ちゃいん?」

「気のせいだらあ。漏おっちゃいんだら?」

「いみりん入ってるとかじゃないで漏おっちゃいんだあ、なんかそれっぽく思えるやあ。」

「んなのこすった傷かなんかだよ。気のせい気のせい。」

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*いんで

「いんでもらうしかないねえ」だと「去って貰うしかないね」と訳すことになる。

「いね」だと「去れ」・「出て行け」という命令口調になる訳で、関西方面っぽい言葉のようにも思えるが全国的なものらしい。どこぞでは「帰れ」と訳されていたが「戻れ」というニュアンスではなくこの場から出ろというニュアンスの方が強いので「帰れ・戻れ」という訳は遠州ではざらつきを感じないでもない。

辞書を引くと「いぬ」(往ぬ)行ってしまう・過ぎ去る・死ぬという意の文語・方言形。とある。つまり正しくは「往ね」であり「去れ」でもあり「死んでくれ」でもあるという事である。遠州ではあまり「死」に関する事は指さない傾向にあり「いね」は「去れ」と言う意味使いが主流である。

話しは脱線するが、「鬼のいぬまになんとやら」を遠州弁だと「鬼んいんまになんちゃらか」とかになるのだがこちらは「居ん間」であって「鬼んいんでちゃっと逃げまい」とか言う場合の「いんで」(いないので)とは別物である。

ここで説明している「いんで」を使うとしたら「鬼にゃいんでもらってちゃっと逃げまい」(鬼には去って貰ってそのうちに逃げようぜ)とかいう使い方になる。漢字にすると「去ね」というのが意味としてははまるのだが正しくは「往ね」であるらしい。

「去った」というのを「いんだ」とか「去る」を「いる」などと言うかというと聞いた事がない。

まあ遠州弁からするとほぼ外来種的方言と思われ使い手は稀少であろうか。実用的な言い回しではなく日常会話では殆ど使われないが意味は通じる。

例文

「どうするう?大分予定時間越しちゃってるにいこの衆ら。」

「次ん予定と被るならいんでもらうしかないらあ。」

「どうやってえ。」

「どうせすかやあ。蛍の光りでも流さすかねえ。」

「そんなんでお開きになるだかいやあ。」

個人的にはなんかあるごとに「死ね」というよりも「いね」という言い回しが広まった方がちったあぎくしゃくしない世の中になるのではないかと思っている。

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*い

「ほれみい」(どうだ見たかよ)・「ちゃんとやりい」(ちゃんとやりなよ)・「そうしない」(そうしなよ)・「これ買いない」(これ買いなよ)

共通語でも「これ買うんだ」を「これ買うんだい」・「もう帰るのか」を「もう帰るのかい」とかいう使い方があるので突飛な使い方では決してなかろうが、共通語だと子供の言い方もしくは老人が子供にのように甘えた・甘やかす言い回しと受け取られがちになることもあるのだが遠州弁においては動作・行動の指示や命令をする意思とかとして使われているものではなかろうか。したがって共通語と違ってどの年代においても性別に関わらず発せられるものである。

単純に「い」を「よ」と訳していいものかどうかは微妙であるが一番無難な訳と思われる。何故微妙かというと遠州弁の「よ」は命令口調の際に使われる事が多いので「ほれみよ」・「ちゃんとせよ」・「そうせよ」・「これ買よ」と混同してしまうと訳が分からなくなってしまうからである。遠州弁では「い」と「よ」では命令の度合いが異なって「い」<「よ」であるからして。

ところで「い」を使わないと

「ほれみ」(どうだ見たか)・「ちゃんとやり」(ちゃんとやれ)・「そうしな」(そうしな)・「これ買いな」(これ買いな)・「真っ直ぐ帰るだに」(真っ直ぐ帰るんだよ)

といったつっけんどんな命令口調になるものである。ただでさえ他所からは荒い言葉と言われる遠州弁だけに「い」を抜くと益々もってぞんざいな感じになるものである。「い」が加えられることによって柔らかい口調になる効能がある。

これが単に語尾を伸ばすというものだと(長音化というらしい)したら

「ほれみー」・「ちゃんとやりー」・「そうしなー」・「これ買いなー」・「真っ直ぐ帰るだにー」

などとなると随分と間延びした感じになるものである。したがって言われた方としては若干小馬鹿にされた印象を持ったりもしかねないところであろう。

あくまで「い」は長音化したものではなく「い」として存在しているところが味噌なのである。(全部がそうだとは言い切れないけれど)

じゃあ「い」とはなんぞやということになる訳だが。

古語辞典を引くと、「い」(終助)呼びかけの意を表わす。・・・・・よ。

いまひとつは、「い」(助動)尊敬の助動詞「る」の命令形「れ」の転・軽い尊敬の意をもって願望・命令を表わす。・・・・・てください。・・・・・なさい。とある。

辞書においては、「い」(終助)①(主に男性が)親しい間柄にある相手に気楽な気持ちで質問する文の末に付けて用いる。(『ね』よりはぞんざいな言い方)「元気かい・どうしたい」

②(主に男性が使う)心外だとかそうしてくれなくては困るという意味の文の末に付けて用いる。(『よ』よりは相手を責める意が強い)「早くしろい・何言ってんだい」

③相手に何かを訴えたい気持ちを表わす文の末に付けて用いる。「大変だい・間違えちゃったい」

辞書にある「い」終助詞の説明を読むと遠州弁での「い」との違いは遠州弁だと「い」<「よ」だが共通語だと「よ」<「い」とある事・共通語は基本男言葉とされるなど色々と異なる点があるような気がしてどちらかといえば遠州弁の「い」は古語辞典にある「い」に近い感じがする。なのでもしかしたら古い日本語が残っているということなのか。終助詞なのか助動詞なのかとかいうこ難しい事には触れずに感覚としてそう思えてくる。もちろんあくまでそう思えるというだけで正しいのかどうかは定かではない。

例文

「ほれみいに。ゆった通りじゃんかあ。」

  (ほらみなさいよ。言った通りじゃない。)

「たまにゃあまぐれで当たることもあるだよ。こんだんなあたまたまだって。」

  (たまにはまぐれで当たる事もあるんだよ。今度のはたまたまだって。)

「あんたねえ人のゆうこんにい耳貸さんとかんだにい。」

  (あのねえ人の助言には耳を貸さないと駄目だよ。)

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*いやいやあ

「いやいやそうじゃなくて」とかの「いやいや」とは全く異なる遠州弁における「いやいやあ」。イントネーションは説明が難しいのだが「いやいや」とは全く異なる。

「いやいやあ。なんでそんなことしなきゃかんよを。」

などという風に使うもので、訳すとしたら「冗談じゃない」・「御免こうむる」辺りのニュアンスになろうか。基本男女共用であるが頻度からしたら女性言葉かも。男の場合は「いやだね」を使うことが多いかも。

非常に感情的理由で突き放すような拒否の言い方である。これを説得するのには理屈や道理では理解してくれないので大層骨が折れるところである。

呆れた感じだと「あんたねえ」(あのねえ)を使うことが多く、「いやいやあ」の方が憤りつつきっぱり拒否するという勢いが増す。「いやいやあ」と言われた方は身も蓋も無い空気感が漂うことが多いので気まずくなるか喧嘩腰になるかのどちらかになる可能性が高い。

例文

「ほいじゃあ次の当番は○○さんにやってもらわすかねえ。」

  (それでは次の当番は○○さんにやっていただきましょう。)

「いやいやあ。なんでまたやらにゃかんよを。こないだやったばっかじゃん。新入りだからっつってこき使うのやめてやあ。」

  (冗談じゃないよ。どうしてまたやらなくちゃいけないんですか。この間やったばかりじゃないですか。新入りだからっていってこき使うのはやめてよ。)

「あんたねえ、こないだって去年のこんじゃん。」

  (この間って、それは去年の事でしょうが。)

「そうだよっ。人数からしたら順番変じゃん。」

  (そうだよ。でも人数からしたらこんな早く巡って来る筈ないでしょうが。)

「一巡しただよ。だで今度また新しく巡るじゃん。」

  (丁度一巡し終わったの。だから今度から新しく巡るんじゃないの。)

「だからつってなにも自分最初にしんでもいいじゃんかあ。」

  (だからといってなにも私が最初ということにしなくてもいいじゃないですか。)

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*いいとこ

「いいとこの家」だとお金持ちの家とか格式の高い家などという上流を表わす意味合いとなる。善い人が住んでいる家とか立地条件が良い家とかいうことではない。持たざる者が持つ者を指して発するひがみも混じった言葉。したがって金持ちが「自分はいいとこの家に住んでる」なんてことは言わないし言ったら自慢してやがると思われてはぶせにされる。

「いいとこまんじゅう」だと秘密・内緒・教えないとかいう意味合いで使われる。

これから想像されるのは、「いいとこ」ってのは手の届かない憧憬のような場所とかいうことになるのであろうか。そして殆ど諦めてる憧憬でいつかなろうぞ辿り着こうぞとかいう向上心はさらさらない勢いがある。

では共通語の「いいとこ」ってどういう意味なのか。

「いいとこどり」これだと「良い所」

「誤解もいいとこ」これだと「にも程がある」

まあ「良い所」がほぼ遠州弁と同じか。(勿論共通語的意味も使ってる)

例文

「○○は、がさつだねえ。まあちっと行儀っつうのを知らんとを。」

  (あいつはがさつだねえ。もう少し行儀とかちゃんとすべきだろ。)

「あれであいつんおっかさはいいとこの出らしいに。」

  (ああ見えてあいつの母親は良家の出身らしいよ。)

「ほんとにい?なんにも教えちゃいんだかいやあ。」

  (本当かよ。何も教えてはいないのかなあ。)

「だらあなあ。ほとんど野生児だもんな。」

  (でしょうねえ。ほとんど野性児みたいなものだからね。)

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*いきれる

「息苦しい」というニュアンスであろうか。きちんと訳すとなると遠州弁の訳では「蒸し暑い」としているところが多い。漢字で書けば「熱れる」であろうか。

共通語でも「人いきれ」という言葉があるように「いきれ」(熱れ)そのものは辞書に載っている共通語であるが共通語的には古語化しつつある中で遠州ではまだ残存してるということか。ちなみに国語辞典では造語と書かれており古語辞典では「熅る」(むしむしする熱気)という言葉が載っておりこれが相当するものと思われる。

「息が切れる」と言う表現が「いききれる」→「いきれる」と変化して訛ったと考えれば分かりやすいか。勿論説明上の綾でこれが正しい理由ということではない。

どちらかというと古い遠州弁でも最近はあまり使われることは少なくなってきている気がする。今ではどちらかというと「むっとする」という言い方をする人が多い。男女共用の表現。

例文

「こん中ぬくとくていいやあ。冬なんか仕事するに楽だらあ。」

  (この中は温かくていいなあ。冬とか仕事するのに楽でしょう。)

「あれえ(ビニール)ハウスん中ぁ結構いきれるもんで仕事するにえらいだにい。」

  (何言ってるの。ハウスの中は結構蒸し暑いから仕事するのにしんどいんだよ。)

「冬でもけえ。」

  (冬でもそうなの?)

「だよを夏なんかはあ堪らんにい。」

  (そうだよ。夏なんかもう堪らないんだからね。)

「なによを冬でもいきれるなら夏ぁ酸素ボンベでもしょうだ?」

  (そんなに冬でも蒸し暑いんなら夏なんかじゃ酸素ボンベでも背負うのか?)

「いくらなんでもそんなこたあしんけどやあ。」

  (いくらなんでもそんなことはしないけど。)

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*いんくなる

「いなくなる」。関西系の表現であろうが遠州でも普段使われるということで。

決して暗くなるみたいな意味の「陰くなる」とかいうものではないし意味不明だが「インクなる」とかいうものでもない。

「いないものだから」は「いんもんで」

「いなくなれ」という「いね」という表現はまったくしない訳ではないがほとんど使われない。こういう場合方言ではないが「消えろ・けえろ」とか「もこういけ・どっかいけ」・「いらん」とかが使われることが多い。

例文

「まあたどこぞにほっつき歩きいっただか知らんがいんくなったぁ。」

  (またどこかにほっつき歩きにいっちゃっていていなくなったよ。)

「しょっちゅういんくなるでねえ。注意しんとを。」

  (気をつけないとしょっちゅういなくなるからね。)

「どう注意せすでえ。」

  (どう言えばいいのさ。)

「無理かあ。」

  (打つ手なしかあ。)

「だらあ。ホントしょんない。」

  (そうだろ。もうどうしようもないよ。)

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