ど その2
弩なのか度なのか定かではないけれど(多分度だと思うけど)遠州弁では「馬鹿」と「がんこ」と共によく使われる「ど」。
以前(その1)でも書いたけど「弩」をはめるとしたらサイズ・規模とか較べる対象と比較してという使い方で、それ以外は度を越すとか度が過ぎるとかいう意味合いの「度」を使うほうがしっくりくるという考えに至るのは私だけか。
「ど凄い」・「ど旨い」とは「大層」・「相当」というニュアンスになるのであるが、全てがこういうニュアンスになるかというとそうでもない。
「どばか」だと共通語のニュアンスでは「お馬鹿」が近い。愛嬌が増すというか意味合いが「大層」・「相当」というものではなくなる。
「ど天才」だと天才を振り切ってちょっと変という感じになる。
「ど頭いい」となると切れ者過ぎて寄り付き難いみたいな感じになる場合もある。
つまり度を越えてしまうと形が崩れるという様を評してる感じになる。もちろん悪口に近い「変態」とかに「「ど」をつけて「ど変態」とかにした場合は「大層」・「相当」という訳が相応しいのであるが、本来褒め言葉であろう物に対して「ど」をつけるとちょっと待て(引く)という勢いになることもある。
最上級で褒めたい場合には「ど」よりも「馬鹿」・「がんこ」を使うほうがそう聞こえる気がする。
「あの人どいい人だにい」というよりも
「あの人馬鹿(がんこ)いい人だに」という方がしっくりくるものである。
共通語でも「馬鹿正直」・「がんこ正直」という言い方はあっても「ど正直」というのがないのと同様なものであろうか。
例文
「あれはどうするよを。」
「ど重いで人集めてから明日やる。」
「これは?」
「ど面倒くさくて気が向かんで後にせすだあれ。」
「それわあ。」
「そのうちやるでいいよ。」
「じゃ今あんたなにするよを。」
「やるこんないで呑みい行くけえ?」
「ホントもう どいい加減でやんなっちゃう。仕事しない。」
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