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くれたらあ

遠州弁的言い回し

「くれたらあ」

色々と有る。

もちろん全く別個の言葉である。

が、文字にすると一緒と勘違いされる。

「これいいじゃん。くれん?」

「いいよくれたらあ。」

「ありがとねえ。」

「くれたらあ」は「あげよう」という意味であるが「くれてあげる」と訳すことになろう。

イントネーションは「ら」・「あ」共に強めで発する。

「くれる」が横柄な印象を与えるものであるが、この場合においては共通語的感覚よりも横柄な印象は薄くむしろタメ(同格)を表わす勢いで親密度が濃い(仲がいい)という意図も含まれる。

もちろん遠州弁においても「くれる」は

「あげる」は目上・「やる」は対等・「くれる」は目下

といった「供与」においての際の使い分けがなされるもので「くれる」は本来対等というものではないのだが。

ここでの例のように親密度を表わす目的での使い方も確かに存在しているものである。

では、次。

「いつもの餌喰わんくなっただけど、あんたなんかくれたらあ。」

「なんもくれちゃいんよを。」

「ほんとにい?」

「ちょっと食べ残し欲しそうだったもんでちびっとくれただけだもん。」

「だもんでじゃん。だめだにい。」

ここでの「くれたらあ」は「あげたでしょ」と問い詰めているものである。

「ら」を強く言う。

「らあ」は推測・憶測を表わすものであるが、この場合はほぼ確信して(強く疑念を抱いて)の問い詰めという勢いである。確信度合いを弱めるには「だ」を足して「だらあ」とすると

「(もしかしたら)あげたんじゃないの?」といった勢いとなる。

で、次。

「あのけちんぼがくれたらあ そりゃ驚くわぁね。」

ここでの「くれたらあ」は「くれたとしたら」と仮定を表わしている。

イントネーションはほぼ平坦(抑揚をつけない)。

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