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ほいあんたぁきいつけにゃかんにい

遠州弁的言い回し

「ほいあんたぁきいつけにゃかんにい」

こじつけに近いくどい説明をば

大雑把な訳は「気をつけなさいよね」といった相手を心配しているものである。

分解すると

「ほい」+「あんたぁ」+「気い」+「つけにゃ」+「かん」+「にい」

となる。個々に講釈を付けると

「ほい」は呼びかけ。共通語に直すなら「ねえ」とか「ちょっと」といったところか。「ほいちょっと」という言い方も存在する。「ほいちょっと」だと注意しなさいよといった十分に注意を呼びかけるという勢いが増す。「ほい」は「おじいさ」も発したりするが大まかには女性が使うものなのでこれは女性が言ってる言い回しというのが普通。男だと「やあ」・「なあ」が使われる事が多い。

「あんたぁ」もほぼ呼びかけ。直すなら「あのさあ」・「あのねえ」とかいったところか。親密さを表わすものでこれを省いて「ほい、きいつけにゃかんにい」とすると単なる注意を呼び掛けてるものとなる。「あんたぁ」を入れる事で注意から忠告というニュアンスに変わる効能を持つ。

それと小さい「ぁ」は「は」で「あんたは」と言ってる。これの効能は「いつもそうなんだから」とか「そういう傾向にあるんだから」などといったニュアンス及びこれから起こる事柄にとかいったものが籠もるところにある。「ぁ」を省いて「あんた」とすると今起きてる事柄に対して注意してる勢いもしくはいつ何時でもといった勢いとなる。

「きい」は「気を」。特に説明するものはない。イントネーションは「い」を強く発するもしくは平坦というもの。「き」を強く発すると関西風になろうか。

「つけにゃ」は「つけなければ」。これを「つけんと」とすると「つけないと」で親が子に向かって言うかのような上から視点となる。「つけにゃ」とするとそういう点は平たくなる。ニュアンス的には「つけねば」と訳す方が「つけにゃ」のニュアンスに近くはあろうか。

蛇足だが号令の「気を付け!」を「きいつけ!」とか発するものではない。

「かん」は「いけない」。「いかん」(いけない)の「い」省きと考えられなくもないがこの考え方が正しいかどうかはさて?である。ちなみに「いかん」とすると駄目を強調した勢いに聞こえる。遠州弁では「いけん」という言い方は普通しない。

「にい」は屁理屈で訳すと「よう」。「に」や「にっ」とすると「気をつけなさいよ」と指示(命令)してる勢いになって角がたちやすい。もっとも「に」を強く発するのと「い」を強く発するのとではニュアンスが違って「い」を強く発すると「に」や「にっ」と同じ勢いとなるのでこの言い方(心配だから忠告してる)の場合には「に」を強く発するのが普通であろう。

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