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はあ その2

遠州弁は行

「はあ」

その2

「はあ」。溜息をついている訳では無い。「はあ?」と聞き返してる訳でもない。

「はあ先行ったにい。」で「もう先に行ったよ。」と訳す「もう」とか「すでに」という意味である。

この「はあ」、「もう」が「はあ」に変化したにしては似ても似つかぬものでありそれは「すでに」においても同様である。

では元はなんだろと勘繰るに、それは「はや」(早や)が変じたものではなかろうかと。

もっとも「早くも」を「はあくも」と言う事は決してないので合ってるかどうかは微妙なところではあるが。

ややこしいところでは、

「はあなんでえ、やっちゃっただけえ。」(女性だと「はあなによを、やっちゃったあ。」とかになる)

という文章での「はあ」の訳し方。

素直に「もうなんだよ。やっちゃったのかよ。」としてもいいのだがニュアンス的には

「あれまあ、もうやっちゃったのかよ。」

といった感じである。この場合の「はあ」は「すでに」であるからして。

素直に訳した「もうなんだよ。云々」だと驚いてる感が希薄になってしまう。

直に訳したものだと「あれえ、なんでやっちゃっただあ。」と言う方がむしろ近い。直に訳せばいいというものでもない。

次に「はあ」の位置を変えてみる。

「なんでえはあやっちゃっただけえ。」

この場合の訳は「なんだよ、もうやっちゃたのかよ。」で「はあなんでえ」でも「なんでえ、はあ」でも大した違いがない風に思えるところだが意外だという勢いは「はあなんでえ」の方が増している。

いづれにしてもこの場合「はあ」には驚きのニュアンスが「もう」よりも多めに籠もるところが特徴といえばいえるところである。

こういったややこしいのは別にして

「はあ先行くにい。」(もう先に行くよ。)

といった「もう」という意というのが普通の「はあ」である。

なぜ「はあ」を使うかというと、「もう」だとちょっと苛ついてる(せっついてる)勢いを感じる事があり「はあ」はもう決めたからといった宣言・宣告の勢いが増すので状況によって使い分けがなされているのであろう。

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