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*いんで

遠州弁的言い回し

「いんで」。以前書いた「いんで」(退出・退場しての意)とは別物。

例、「ああ、それまだやっちゃいんでさわらんで」

遠州弁独特という訳ではないだろうがよく使われる言い回しなので記載。イントネーションは平坦。

「いんで」→「いないので」。「い」を関西風味の増す「へ」に変えての「へんで」も通じる。

まあシンプルな変化ではある。細かいこと言えば「いないで」と訳すべきではと思えがちであるが共通語に訳す際には

「ああ、それまだやっちゃいんでさわらんで」(ああそれはまだやっていないから触らないでくれ)

といった「で」を「ので」や「から」としないと繋がりが悪くなるので「いないので」とかとするのが無難な気がする。細かい御託は記事「で」に並んでいるのでそれをご参照あれ。

「いないもので」だと「いんもんで」となる。

「いなくて」だと「いんくて」。

「いる」以外にも「する」で「しんで」・「しんもんで」・「しんくて」、「見る」で「みんで」・「みんもんで」・「みんくて」などという風に使われる。

ちなみに「みんもんで」の場合イントネーションが平坦だと「ので」で、頭高だと「から」という使い方が多い。

「ちゃんとみんもんでかんだに」の場合平坦だと「ちゃんとみないので駄目だったんだよ」と失敗の原因を述べている勢いになり、頭高で「みん」を強く発するとだと「ちゃんとみないから駄目なんだよ」といった失敗を責めている感じとなる。このイントネーションによる使い分けは「みんもんで」特有で他の「いんもんで」とか「しんもんで」とかには無い。

例文

とある外の様子が見れない一室で外の様子を見てきた人と外の様子が分からない人の会話。

「ねえ、雨降って来たにい。」

「うそ、わし今日傘持ってきちゃいんで困ったやあ。」

「わしも持っちゃいんもんで同じくだやあ。」

「いやあ、止むまで待つ訳にゃいかんもんで、どうしっかなあ。どんくらい降ってるよう。」

  (参ったなあ止むまで待つ訳にもいかないから、ん~どうしようかな。一体どれくらいの勢いで降ってるのさ。)

「ぽつぽつかな。」

「なんだ、それっぱかなら慌てんでも好かったじゃん。もう驚かせんでやあ。ちゃんと見んもんで。」

  (なあんだそれくらいなら別にあわてなくてもとかったじゃないか。もう驚かせないでくれよ。ちゃんと見てくれよな。)

「わからんよを、これから強くなるかもしれんじゃん。」

  (そんな事無いさこれから雨が強くなってくるかもしれないだろ。)

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