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かってつんぼ

知ったところでなんの得にもならないというか今は野蛮な表現とされていて言ってはならないという言葉であろうが、昭和の頃には確かに存在していた(過去形)ということで記録として記載。(方言というか地方的な言い回しではないのかもしれない。)

都合のいい事だけ聞こえるのか都合の悪い事は聞こえないのかは状況によりけりであろうが、ニュアンスとして「ホント困った人だ」と相手の身勝手さに嘆息してるということが多く含まれる表現であることは間違いない。この言い回しが遠州独特なのかは定かではない。愚痴(陰口)であって直接相手に向けて発するものでは無い。漢字で書くと「勝手聾」。自分の都合で聞こえたり聞こえなかったりする人のことを指す。

「つんぼ」という差別表現が含まれているのであるが身体の問題を指すのではなく勝手な都合をひけらかすという意味合いのものである。例えば近所付き合いというコミュニティの中などでのこれからも続く間柄という中においてのやれやれという愚痴であり、中傷という意味合いのものでは無いことが多い。

そういえば意味はまったく違うけど、小さい頃はよく「つんぼ桟敷に置かれる」とかいう言い回しが普通にされてたなあ。辞書引くと、お芝居とかで舞台からの声が聞こえないような遠くの席。といった事から仲間外れにされるという意味合いで使われてた。ガキには難しくて「つんぼはじき」と誤って覚え使っていたという恥ずかしい記憶がある。

今は配慮という錦の御旗のもとに野蛮は排除という言葉狩りに遭って消える運命にあるんだろうな。致し方なしとは思う。でも、そう言われるような事をする人間が居なくなったから使われなくなったという話しじゃないのは残念である。

ちなみに自分勝手な連中という種類でいうと

まったく聞かず自分の都合ばかり強要する、思い通りにならないと感情を露わにする輩を「きちがい」。自分に非があるとはこれっぽっちも思っていない。

聞こえてはいるが先ず何より自分の事を優先に考える為に結果聞かないという輩を「どずうずしい」。自分に非があるという自覚は無い。共通語だと「あつかましい」か。

聞こえていて理解もしてるが自分に都合が好い様に巧みに操作して他人が文句言いたくても言えない状況に持ち込む(すり替える)あざとい輩を「どいやらしい」。ある意味確信犯。共通語だと「えげつない」か。

他にもあろうがきりがないので。

「かってつんぼ」をパワーアップしたのが「どずうずしい」といえるのやも。まだ耳が遠くて聞こえないと逃げてる(言い訳してる)部分があるだけ可愛げがあるってか。

今は代わりになんていってるかというと・・・「聞こえんふりする」・「すぐすっとぼける」とかであろうか。「空遣う」(そらつかう)とは別種である。

例文

「隣のおばさん。セールスとかだと絶対出ない癖に私が帰ってくるといきなり出てきて話しかけてきてああだこうだうだうだ言ってくるだよ。」

「なにおを。」

 (どんな事を?)

「どこ行ってただとか夜中テレビん音五月蠅いでちっと小さくしてくれだとか。はあいやんなっちゃう。それでいて町内会費の集金とか行くと出んだに。後で聞くと耳ん遠いで分からんかったやあとかいうだに。ホント勝手つんぼでやんなっちゃう。」

 (何処に出掛けてたんだとか夜中テレビの音が五月蠅いから小さくしてくれとか。もう嫌になっちゃう。それでいて町内会費の集金とかで行くと出ないんだから。後で聞くたら耳が遠いから聞こえなかったとかいってすっとぼけてくるんだから。もうホント自分勝手なんだから。)

「不思議だよなあ。どこにも必ずそうゆう奴一人は居るだよなあ。」

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1-3・遠州弁的言い回し」カテゴリの記事

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