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*に その2

「あの人よあの人。間違いないんだから。」というのを

遠州弁はを訳す際はよくに」=「よ」・「にい」=「よう」とすることが多いのだが、だからといって

「あの人にあの人。間違いないって。」

とは言わない。こういう場合は

「あの人だにあの人。間違いないって。」

となる。つまり共通語における女性言葉(みたいな)の「よ」については遠州弁の「に」は対応していないということである。

辞書を引くと

「よ」{終助詞}主体の意思・感情・判断・意見などを強く相手に押し付けようとする気持ちを表わす。とある。意味的には「に」=「よ」ではある。

では、辞書にあった例文と遠州弁を比較してみる

「行こうよ」。これは「行こうに」とはならない。言うとしたら「行くかあ」とか。

「早くしろよ」。これも「早くしろに」とはならない。言うとしたら「早くしろやあ」・「早くしてやあ」とか。

「いらっしゃいよ」・これも「いらっしゃいに」とはならない。言うとしたら「こっちきない」とか。

「ちょっと待ってよ」。これも「ちょっと待ってに」とはならない。言うとしたら「ちょいまちい」・「ちょっと待てやあ」とか。

「これはおいしいわよ」。これは少し変化させれば「これはおいしいに」という言い方で有り得る。

「それは違うよ」。これは「それは違うに」で存在する。

「また来るよ」。これも「また来るに」で存在する。

「いいか、10時だよ」。これも「いい?10時だに」で存在する。「いい?10時よ」となると「いい?10時に」とはならない。

「今度はあなたの番よ」。「あなたの番に」とはならない。言うとすれば「あなたの番だに」となる。

「何言ってるのよ」。「何言ってるのに」とはならない「何言ってるだに」ともならない。言うのは「なにゆってるよを」・「なにこいてるだ」とかである。

「分からないのかよ」。「わからないのかに」とは決してならない。言うのは「分からんだ?」・「分からんだか」とかである。

このようになんでもかんでも「に」=「よ」であるという理屈ではない。あくまで初歩というか遠州弁を憶えるとっかかりとして「に」=「よ」とするのはいいが実際の会話になるとそれでは通用しない。理屈もへったくれもないがならないものはどういうのかというと女性言葉っぽく聞こえる「よ」は「に」にはならないというのは言えるのではなかろうか。

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