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*で その2

「そんなの後でいいで」。十分共通語の範囲であろうがそれでも

きちんと訳すとなると「そんなの後でいいから」とするのが普通。

じゃあ「で」=「から」なのかというとそんなことはないだろう。

屁理屈的には「そんなの後でいいので」という「で」=「ので」ということではなかろうかと思えてくる。

遠州弁はこの「で」=「ので」という言い回しをよく使い傾向があろう。と同時に「から」という言い方をあまり用いない傾向があるとも思えてくる。しかしながら感覚で物を言うと大分曖昧なのでちょっと調べてみる。

辞書によると

「ので」{接続助詞}前件が理由・原因となって、後件に述べる事柄が起こる事を表わす。A「風が強いので埃がひどい」。

「から」{格助詞}①動作・作用の起点・出発点や、それがもたらされるそもそもの原点を表わす。「学校から戻る」。②物事の順序・範囲を示す場合の始まりを表わす。「あなたからどうぞ」③経由点を表わす。「玄関からお入りください」④原因・理由・根拠を表わす。「不注意から大惨事になる」⑤材料・構成要素を表わす。「酒は米から作る」⑥ある数量より以上の意を表す。「百人からの人が集まった」

{接続助詞}①前件の事柄が後件の事柄の原因・理由となることを表わす。(命令・依頼・推量・意思・主張など、話し手の主体的な立場で述べる場合に多く用いられる)B「寒いから窓を閉めてくれ」②(終助詞的に)相手に向かって強い決意を表わす。C「もうどうなっても知らないから」

「で」{格助詞}①その動作・作用が、どんな場所・場面で行われるかを示す。「日本で催された」②(古語「・・・においては」の変化)その動作・作用が行われ始めたのはどこからであるかを表わす。「彼の説ではこうなっている」③その動作・作用がどんな方法・手段や材料で行われるかを表わす。「鉛筆で書く」④その動作・作用がどんな原因・理由で行われるかを表わす。「病気で休むかもしれない」⑤その動作・作用がどういう状態で行われるかを示す。「みんなでやろう」⑥その動作や状態がどんな時点で問題にされるかを表わす。「現在では行われていない」

{接続詞}それで。「で、なによう」

{助動詞「だ」の連用形}「今日は10日で金曜日だ」

格助詞と呼ばれる「から」や「で」については共通語とまったく一緒で変化する遠州弁は思いつかない。違いが出るのは接続助詞においてであるようだ。

次に辞書での例文を遠州弁に直して考えてみる。

A、「ので」{接続助詞}は遠州弁だと「風ん強いもんで埃んがんこ」といった「もんで」が使われる。もしくは「んで」と当然「で」。

B、「から」{接続助詞}①については「寒いだで窓閉めてやあ」。もしくは「もんで」稀に「にい」。「で」も当然使われる。

C、「から」{接続助詞}②については遠州弁では「もうどなっても知らんにい」といった風に「にい」が使われる。もしくは「でねえ」。

といったように、「から」は遠州弁の場合他の言い回しになる事が多く「で」に置き換えることが出来る。なので遠州弁ではやはり「から」は使わない言葉という傾向が強いといえるのではないか。

で、「で」=「ので」はどうなったんだというと「で」=「から」を否定する事ができなく「で」=「から」=「ので」みたいな感じにもとれる。遠州弁においてはそこら辺は曖昧なのかもしれない。

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