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*しんぶんがみ

「新聞紙」。あくまで遠州弁(遠州地域)でも一部地域における普段遣いでの話しです。ただしもう使われていない言い方でありましょうや。「しんぶんがみ」と言う人よりも「しんぶんし」と言う人が遠州では圧倒的に今は多いと思われるので実質昔話みたいなものです。

「しんぶん取って」と言えば記事に用があるというごくごく普通の新聞の用途として使う意図と解釈される。

「しんぶんし取って」と言えば紙を包装紙代わりにしたり・爪切るときの敷物にしたりなど他の用途で使う意図があることと解釈される。

では「しんぶんがみ取って」と言うとそれはどういう意図でそう発するのかというと、集落によって違いはあるだろうが私らんとこでは「便所紙」(べんじょがみ)と同様の汚れた物を拭いたり包んで巻いて捨てるみたいな使い捨ての雑巾代わりとして使う際にそう呼んでいた。今だとティッシュペーパーとかになるのであろうか。もちろん「しんぶんがみ」で洟をかむとかはしなかったが万が一便所紙が切れた時にはよく揉んで代用としたりは出来た。

知人に訊いたとこでは「折り紙」・「千代紙」みたいな適当なサイズに切り揃えて用途はもう忘れたが何かに使っていてそれを「しんぶんがみ」と呼んでたそうな。

複数人に訊いてみたら「しんぶんし」と「しんぶんがみ」についてはこれほどまでにそんな明確な使い分けがされていた訳ではなく、こういう際に新聞紙をつかう時は「しんぶんがみ」でこういう場合には「しんぶんし」と言うみたいな用途によって言い分けるということでもないようだ。

ただ新聞の形そのままで別の用途で使われる場合には「しんぶんし」で、切ったりして形を変えたうえで使われる場合に「しんぶんがみ」と呼ぶという傾向は私らん集落のとこではあったようだ。

「お風呂沸かすのに新聞紙を燃やいて火い点ける」とかいう場合は「しんぶんし」と言う。

「新聞紙で折り紙折る練習する」とかいう場合は「しんぶんがみ」と言う。という感じであろうか。

こういうのは一部地域のみの可能性が高いので、まあ遠州全体として無難な答えを探すとなるとそれぞれ家庭ごとに「しんぶんし」と言うか「しんぶんがみ」と言うかそれぞれだったというところに落ち着きそうではあるが。

昔は新聞といえば、包装紙としたり畳の下に引いたり洋服ダンスの中の衣類の仕切りにしたり汚れたものを拭き取る紙とかお風呂の火を点ける時とか水の吸い取り紙としたり梱包の際の緩衝材としたり家具と畳の間にはさげて畳が傷まないようにしたり傾きを調整したりなどなど挙げたらきりがないくらいな生活するにおいての必需品であった。

そうそうお弁当、アルマイトのお弁当箱を新聞紙で包んで学校にお出かけしてたっけ。必ずと言っていいほどおつゆがこぼれてるものだったけど新聞紙から漏れて教科書やノートがべとべとになるってことはなかったなあ。ちなみにこの場合は「しんぶんし」。

それが今はもう殆ど新聞の役割はニュースを伝えるというものでそれが済めば廃品回収へと流れていくのであろうか。故に「しんぶんがみ」という言い方(使い方)は今は死語となっているであろう。節約の美徳よりも「しみったれ」てる事を嫌う世の中だから。

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