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*みなきし・みなきり・みなさら

「みなきし」・「みなきり」・「みなさら」

意味としては大雑把にいえば「まるごと」・「一切合財」・「全部」とかいう意味である。

「みなきし」と「みなさら」は遠州弁だとしても「みなきり」は共通語だろうと思っていたのだが、なんと辞書・ネット辞書に記載がない。

「みなごと」ならあるだろうと思ったのだがこれも無い。

なんとどれもこれも全部遠州弁だったのか。・・・まあ遠州限定ではなくそれなりの広い地域での方言であろうと思われるが。

ところでじゃあ共通語ではなんと言うのだとなると

「まるごと」・「まるきり(し)」・「まるっきり(し)」

ということになるんだろうか。「皆」が「まる」に変わってるだけと考えられる。

勝手な想像だが「まる」という前は「みな」が使われてたという古い言い回しのではないかと。

古語辞典でそのずばりは見つけられなかったが「皆がら」{副詞}=みみながら。残らず。全部。というのがあった。

こういう言い方があったなら「みなごと」だってあったそうに思える。「皆殺し」とかいう言い方があるのだし。(丸殺しという言い方はないが)。

何の根拠もないが「みなごと」・「みなきり」は古い日本語ではないかと想像するところである。

ところで「まる」=「みな」とした場合、じゃあ遠州ではなんでもかんでも「みな」を使うのかというとそういう事は無い。

例えば「まる焼け」・「まる投げ」・「まる儲け」とかは「みな」を使う事は無い。

じゃあどういう使い分けをしてるんだということになると

ネット辞書によると、「まる」は完全であること。欠けることなく満ちていること。欠いたり割ったりしていないこと。もとのままの全部であること。とあり

「みな」は全部。すべて。みんな。とある。

つまり元のものを分割・小分けせずにといった場合に「まる」で同じような物が複数あるのをすべてという場合に「みな」と使い分けしてる風に勘繰られる。

「倉庫に置いてあったのまるごと持ってかれた」だと倉庫に置いてあった何かがそっくりそのまま持って行かれたと解釈することになり

「倉庫ん置いとったのみなさら持ってかれた」だと倉庫内にあった色んなものが全て持って行かれたと解釈するということである。

遠州弁では厳密ではないがこういう使い分けがなされているのではと思える。

ところで「みなきり」・「みなきし」・「みなさら」はそれぞれどう違いがあるのかというと、よく分からない。多分それぞれにニュアンスの違いがある感覚だけはあるので、これについては今後の宿題として実際に使われてるのを聞き耳を立てることということでいまはなんしょいいとこまじゅう。

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