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*やあ その3

「やだやあ」。

女性言葉であって男が発する言葉ではないのだが遠州弁の「やあ」のニュアンスを説明するのに適した表現と思えるのでこれを挙げてみる。

尚、此処で上げているのは間投助詞の「やあ」についてで感動詞の「やあ」についてではない。

「やだやあ」を訳さば「いやだよう」。ニュアンスで訳せば「参っちゃうなあ」・「困るなあ」辺りであろうか拒否・拒絶とかのニュアンスはほとんどない。

江戸風味の時代劇によくでてきそうな「ちょいとやだよう、お前さん」。そのニュアンスはほぼ同じであろう。これを遠州弁にすると「おぉい、やだやあ、あんた」とかになる。

脱線するが「やだよう」は駿河のちび○子ちゃんがよく発する言葉でもあるが、遠州における「やだよう」というのは「やなこった」というニュアンスのもので拒否のニュアンスが多くを占めることになる別物となる。ただし○子ちゃん風味の意図として「やだとう」と発せられてもニュアンスは汲み取れる(聞き取れる)もので他所の人の「やだよう」発言を誤解するということにはならない。

話しを戻して、このように「やあ」=「おい」というものではなく

「やあ」=「よう」という勢いが遠州弁に「やあ」なのである。

「やあ」ということで一見凄く拒絶してる風にとられがちだろうが拒否の要素は極めて薄い。拒否ということなら

「やだにい」(嫌だからね)「いやだでねえ」(嫌だからね)などとした方が拒絶度合いは強いのである。

文章の頭に来る感動詞の「やあ」についてはこの限りではなく、「やあ」=「おい」という勢いが多くありしかも「やあ」より「やい」の方がきつい言い方である。

例文

「ただいまぁ。」

「あれなによを。えらい早いじゃん。今日残業じゃなかっただ?」

  (え~!どうしたの早いじゃないの。今日残業だって言ってなかった?)

「うん、ドタキャンで仕事無くなったもんで普通に帰れた。」

  (それが仕事が直前取りやめになったものだから定時で帰れたんだ。)

「やだやあ。晩御飯いらんと思って作ってんよを。そうならそうで電話くらいしてやあ。」

  (も~参ったなあ。夕食いらないと思って作ってないよ。そうならそうで電話してくれたらいいじゃないの。)

「んな、近いだもんでそれっぱかのこんでしんでもいいじゃんか。ふんで自分らわあ。飯どうするでえ。」

  (そんなもの。近いんだからこれしきの事で電話しなくてもいいだろうに。ところで自分たちはどうするつもりだったんだ夕食は。)

「外食べ行く気だったもんで。」

  (外食するつもりでいたの。)

「なにおを。」

  (何を食べにいくつもりだったんだ?)

「回転寿司かさわやか。」

  (回転すしかハンバーグセット。)

「やあなんでえ随分じゃん。おれんいん時ばっか。」

  (なんだよそれ、俺が居ない時には豪勢なのかよ。)

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