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*やあ その2

「やあやあ遠からん者は音にも聞け云々」

遠州弁の「やあ」は多分この「やあやあ」の末裔もしくは一族であろう。これを遠州弁に直すと

「やあなあ、遠くにいる衆は声え聞けえ。近くにおる衆はよく見よやあ。」とかになる。

流石に「やあやあ」は言わない。関東では「やいこのとうへんぼく」・「やいやい耳の穴かっぽじって云々」といった「やい」となっているのであろうか。関東は「やい」で遠州は「やあ」という形で変化してきたと勘繰ることが出来よう。ちなみに遠州弁で「やいやい」は「やれやれ・あ~あ」とかいう嘆息という意味になる。共通語としては決めつけはできないが「おい」というのが近いものとなろうか。(おい・こらは薩摩から明治になって関東に持ち込まれたという事らしいが)

普段遣いにおいて「やあ」の使い方は

「やあばかっつらちゃんと聞け。」(おいばか野郎ちゃんと聞け。)

江戸風味だと「やいやいちゃんと聞きやがれ」で

昔っぽいなら「やあやあしかと刮目せよ」とかになるんだろうかな。(刮目は見るだけど)

辞書等には「やあ」は以下の説明がなされている。

感動詞、呼びかけを表わす。驚いたとき、また、思いついたときに用いる。文の最初に用いられる。

以前にも述べたが「やあ」には他に

「や」=「よ」・「やあ」=「よう」と変換することになる「やあ」。間投助詞、呼びかけの意を表す。文末につく。

というのもあって

「やあばかっつらちゃんと聞けやあ。」(おいばか野郎ちゃんと聞けよう。)

と最初と最後に「やあ」がつくという同じ言葉の連呼と聞こえるが呼びかけということでは連呼であるが感動詞と間投助詞という別物ということになるようである。

この二つ以外に「やあ」という言葉はあるかといえば「嫌」を「やあ」と発したりも稀にする。

なので

「やあばかやあやあ」(もうホント嫌だよう)

という「やあ」羅列の言葉遊びも考えられるところである。残念なことに実際においてはこういう場合「嫌」は「やあ」ではなく「いや」なので

「やあばかいややあ」と言うのが普通であるが。

話し飛んで、北海道の方言においても「やあ、しばれるねえ」とかのように「やあ」がよく使われるようであるが、その勢いはなんか違う感じがする。

「やあ、しばれるねえ」だと訳は「まあ今日はしばれますねえ」とかであろうか。

これを遠州弁で「やあばかさぶいにい」などすると「もうホント寒くて嫌になる」といった感情の発露な感じであり日常の何気ない挨拶とかには遠州弁の「やあ」は適さない。

従って使いどころによっては北海道の人が北海道弁?の勢いのつもりで遠州で「やあ」と発すると「なんだこいつ堪え性の無い奴だなあ」と思われかねないことになる。

遠州弁の「やあ」を訳すと状況によって違うが「なんだよ」・「おい」・「こら」とかいう事になろうか。脱線するが遠州弁の「おい」は「ねえ」・「ちょっと」とかいうニュアンスで共通語の「おい」とは異なるニュアンスである。

話し戻してこの場合での北海道弁?ニュアンスに近い遠州弁は「まあ」か「おい」ということになろうか。他には「ホント」・「けっこう」とかもあてはまりそう。「しばれる」は遠州では使われないが

「やあ、しばれるねえ」とかいうあいさつということであれば

「おいあんたしばれるねえ」。「まあほんとしばれるやあ」とかいう風になろうか。

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