« *くり・くれ | トップページ | タレよりも君を愛すの番宣 »

*たつ その2

「戸を閉める」を「戸をたつ」と言う。

「閉めて」というのを「たてて」とは言わず「たって」と言う。

「閉めた?」というのを「たてた?」とは言わず「「たった?」と言う。

つまりどんな時も「たつ」で表わすということになるのかというと

「閉めようかとしたら」というのを「たとうかとしたら」とは言わないが「たとうとしたら」・「たたすとしたら」とか言う。

ということで「たつ」しか言わないという事では無い。しかし「たてる」という言い方は存在しないのかな。理屈の上ではあったとしても実際のところは使い場所が思い浮かばない。

「閉めない」と言う場合「たつ」の打消し表現は「たてん」とは言わないから「たたん」であろうか。でも「たたん」って「閉まらない」だよな。「たっちゃかん」が無難なところであろうか、って普通は「閉めん」か「あけとく」だな。

冗談だが「チキンタツタ」と聞いて「鶏を閉めた」と解釈するということは決してない。

「竜田揚げ」を聞き違えて「閉め揚げた」と誤解するなんてことも決してない。

で、話しを戻して「たつ」は「戸」に対してのみ使われる表現で「閉める」行為全てに対して「たつ」と言うわけではない。

「ふたを閉める」を「ふたをたつ」とは言わない。この場合は「ふたをきせる」となる。

じゃあ「ドア」は「戸」だろうから「ドアを閉める」を「ドアをたつ」と言うかというとこれもおそらくは無い。

「シャッター」はどうだろうかとなるとこれは微妙である。普通は「降ろす」であるが「シャッターをたつ」とは言いそうな気がする。

シャッターとドアを使い分ける理由はなんぞやという事になるとよく分からんが、実際の使い方からすると「障子」・「ふすま」・「戸」・「雨戸」・「シャッター」とかは言っても不思議ではないという感覚がある。「ドア」・「サッシ」・「玄関」・「裏口」・「お勝手口」などは言わないと思える。

ちなみに辞書で「たつ」を調べたがそれらしいものは見つけられなかった。

ネット辞書には「たつ」(立つ){動詞}「閉つ」とも書く。雨戸・障子・襖などが閉まる。

古語辞典にが「たつ」(絶つ){他動詞タ四段活用}さえぎる。隔てる。とあった。

そのものの説明ということではネット辞書に載っていたが、古語辞典にあった「絶つ」での遮る・隔てるというのも捨てがたいところである。

って「たつ」ってネット辞書にあるんだから遠州弁(方言)じゃないじゃないか。そっちの方が大きな発見だよ。昭和の辞書にはなかったけど昔から遠州にはあった表現だよな。するってえとなにか?遠州弁が共通語に昇格したのか?まさかね。単に全国的に使われてたけど長い間俗語扱いされてたものが最近になって認知されたってことなんだろうかな。

例文

「おい。急にがんこな雨降ってきたでちゃっと雨戸たってやあ。」

「そん前に洗濯もん寄せる方ん先だらあ。」

「んなもん洗濯したのあんたのばっかだもんでいいだよ後でまた洗い直しゃあ。それよか畳とか濡れる方が嫌だらあ。」

「やあなんだよう随分な事ゆってくれるじゃん。」

「絨毯とか洗う方が嫌だらあ。早くしない。」

もちろんこういう選択は現実ではありません。あくまで架空の出来事です。

|
|

« *くり・くれ | トップページ | タレよりも君を愛すの番宣 »

1-2・遠州弁た行」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/211000/51332933

この記事へのトラックバック一覧です: *たつ その2:

« *くり・くれ | トップページ | タレよりも君を愛すの番宣 »