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深夜食堂 その9

 「うちの暖簾くぐるなら肩書きなんてもんは置いてきな。」

同期でありながら片やミュージカル片や場末で御開帳。そういう近況で意図せず遭遇した二人。自分の自慢話しくらいなら憮然たるが黙認すというものであろうが、それにく較べてお前はという事に成ったら上記の如しでマナー違反と相成る。

実際追い出したのは姉御さんだったけど姉御が手を出さなかったらマスターがどうにかしたのかな。

私は背中でなにかを語るようなシーンが好物なんだけど今回気づいたのはふたところ。

ひとつは上記のセリフを言った際のマスターの後姿。

コップに注がれたビールを差し出された際の叩(はた)かれた彼のびくつきながらの驚き顔と常連さんの申し訳ない顔から想像するにルールさえ守れば迎えてあげるという優しさと厳格さそれらが共存してたのかなあ。誤った事を謝れとか謝った方がいいなんて説教臭い事は言わない不介入の距離感ってのも感じたかな。

いまひとつはじゃあねと去りゆく姉御の立ち去る後姿。

後顧の憂いなしといった泰然自若とはかくたるものかと。絶対的な将来はこうなりたいよなという目標を具現化してた。

どっちも芯があって迷いを纏っていなさそうでかっこいいなと思えた。

「元気のおすそ分け」といった全体の印象だったけどそんなストレートな感想でいいのかな。なにせ向井・山下コンビだからなあ。気品というものはどういうとこから生まれ育つのかという教えだったのかしらむ。「粋なばあさん」と表現してたけど私には「品」と映った。道を突き進むことによって「粋」なり「品」が生まれるということなのかな。迷うことなかれということであろうか。

若者は迷いが元気の源だけど大人は不動が元気の現われということか。新聞配達員の回とこの回の合わせ技でなんかこじつけを探すとこうなるのかな。お茶漬けシスターズの迷いは元気そのものだしストリップ好きの常連さんも元気と映るもんな。じゃあ元ファンクラブ会員のあの会社員二人はというとその中間でどっちにも属せない宙ぶらりんで苦しんでる最中なのかしらむ。だから元気なさそうなのかな。

ところで最初に挙げたセリフだけど。

そうはいっても身に付いたものまでは置いてこれないだろうにとつい思っちゃいました。いつも誰かと何かしらでしのぎを削る事に身も心も特化したような人はここの暖簾くぐれないんだろうかなと。

自分自身と日々格闘葛藤とかで闘っている人達だけが集う場所なのかなと。ボクサーさんは相手とファイトする人だけど実際は己との闘いなのであろうし。

それかそういう事に憑かれ果てた人の待避所という側面もあるか。料理評論家さんなんか最初えらく嫌われたけどそれはそれここはここと別腹である事を宣言して常連として認められた訳だし。

自分は何者でここに何しに来たと説明するのに肩書きしか出てこないという人もしくは常に誰かと自分を較べていないといられないという人はご遠慮申し上げるということなのだろうが

言うは易く行うは難しなセリフだろうな。

ふと思ったんだがここでもし「不味い」なんていったらどうなるんだろ。マスターは強面そうだから言える雰囲気じゃあないけど。

いつも「あいよ」と言って受け入れてくれるマスターはどういう反応するのかなと。

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