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*だい

あくまでこれは珍しい使い方という前置きで。

例えば「もう寝る事にするよ」というのを遠州弁で言うと

「はあ寝るだや」・「はあ寝るわ」・「はあ寝るでねえ」などと言う。

極稀に

「はあ寝るだい」

という言い方をする使い手がいる。これが遠州独特かというとそうでもないだろうが少なくとも共通語ではないだろうからということで記載。

「わしねぶくなったではあ寝るだい」(眠くなったのでもう寝る事にする)

自らの事を言う場合には宣言とまではいかないがそうする事にしたという決意を感じる効能が湧く。

この「だい」の使い所は共通語の「そうするんだい」と同じものであろうが、共通語と異なるのは共通語は「んだい」(のだい)となるのが遠州弁では「ん」(の)がないところにある。省略されたものなのか古い日本語がこうだったのかは分からない。

それともうひとつ別の意味使いとして他人に対して言う場合には「もう寝なよ」という軽い命令的なニュアンスで使われる事がある。例えばじじばばとかが子供を寝かしつける際

「こんな時間だであっちゃんはあ寝るだい」(こんな時間だからあっちゃんもう寝なよ)

といった具合に。厳密には「もう寝る時間だよ」というニュアンスなのであるが指示や命令を和らげて諭す効能がある。もちろんいくら諭すニュアンスといっても指示・命令の表現であるので目上の人に発して良い表現ではない。

尚、この「だい」は当然だが「寝る」に限ったものではない。

「だい」に近いのは「だや」であろうが「だや」が「~するよ・しなよ」と訳すとしたら「だい」は「することにした・しなさいな」と訳す勢いで和らいだ印象を与えるところがニュアンスとして違いがある。

例文

「おおもうこんな時間だや。あっちゃんはあ寝るだい。」

  (ああもうこんな時間かあ。あっちゃんもう寝る時間だよ。)

「まだねぶくないもん。」

  (まだ眠くないもの。)

「明日ちゃんと起きれんくても知らんにい。困るらあ。」

  (明日ちゃんと起きれないと困るでしょうに。)

「別にいいもん。」

「そんなことゆわすとを。じいじママに怒られちゃうもん。はあ寝ない。」

  (そんなこと言わないで。おじいちゃんママに怒られちゃうからもう寝よう。)

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1-3・遠州弁的言い回し」カテゴリの記事

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