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*ふんぞりかえる

漢字をはめると「踏ん反り返る」となる共通語であり辞書によると

「ふんぞりかえる」①{いすにかけた人などが}威張って、胸を反らすようにする。②威張る。

とある。頻繁に使われるのと、こうした意味の他のニュアンスにても遠州では使うのが些細ながらも方言かということで記載。

その意味使いとは「偉そうにして」は威張るという部類に入るとしても「居座る」(あくまで態度が)・「開き直る」というもの。「鬼の首をとったような」とか「得意げ」というニュアンスがあるかどうかは微妙なところ。

似たような言い回しと較べてみると

「えらそうこいて」は「何様のつもり」だと勘違いしてるんじゃないよという否定の根拠を抱いてのむかっとした勢い。

「えばって」だと自分がさも正当性があるという相手の態度にいらっと来てる勢い。しかしながら気に障る側としてはそれを否定する根拠が弱いか何らかの事情で太刀打ちできない歯がゆさで苦々しく思って反論しにくいという事が多い。ちなみに「えばる」は辞書に「威張る」(いばる・えばる)とあったので方言の部類ではない。

生意気というニュアンスは「えらそうこいて」にも「えばって」にも含まれている。

「ふんぞりかえって」だと何を根拠にそんなえらそうなんだと理解に苦しむ状況か。多分にむっとする感情は控えめな状態である事が多い。「ふんぞりかえって」には生意気という要素はほぼない。

面と向かって「えらそうこいて」を使うとほぼ言い合いに発展するので陰口として使われる事が多い。「えばって」もそういった傾向にあるので面と向かって言う際には「えばりくさって」という言い回しに変えて発することがある。「えばりくさって」の方が「えばって」よりも和らげた言い回しということであろうか。

「ふんぞりかえって」は直で言っても言い合いになる確率は低い。おそらくはいつものあんたじゃないけどどうしたんだ?といったニュアンスが加味されてるからであろうか。

「かえる」を「かある」と変えたがる傾向のある遠州弁だが御多分に洩れず「ふんぞりかある」という言い方もする。ただし「ふんぞりかある」とすると「えらそうに」というニュアンス寄りになって喧嘩腰の物言いに聞こえる場合が生じる。

例文

「おい、これどけて。」

「見りゃ分かるらあ。どけれんて。」

  (見ればわかるだろう。どかせられない状況だって。)

「ふんぞりかえってなにゆってるよを。あんたの席あっちじゃん店広げるなら自分のとこでやんなやあ。」

  (なにしょうがないみたいな事言ってるの。あなたの席あっちじゃないの。場所使うんなら自分の席でやりなさいよ。)

「だで見りゃ分かるらあ。はあ自分とこ一杯だもんでこっちはみ出てるじゃんかあ。」

「あんたねえそんなの整理すりゃ済むこんだらあ。なに自分の不精棚上げてえらそうこいてるよを。」

注、ふんぞりかえってを発してる時点ではまだ多少穏やかであったが反論の言い分にカチンときてえらそうこいてという表現に変わったという図式。

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