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*おとましい その2

以前にも記事にした「おとましいこんでえの」の「おとましい」という言葉。

この言い回しが同じ遠州でも地域によってその意味使いが異なる(偏っている)事を最近知った。

以前書いたのは、基本は他人に対しての「気の毒」・「大変」といった慰めの表現で

自分のことを言った場合には「だるい・苦しい・しんどい」という弱音(つぶやき)というものであると。

しかしながら色んなサイトを訪問するに、こういった法則に当てはまらない使い方の文章を拝見したり、どちらか一方のみの説明をなされてるサイトがあったりというのが多かったのでもう一度考えてみることにした。

疎ましい・おぞましいといった共通語とは似てはいるがニュアンスとして考えると微妙に違う言葉ではないかと以前推測で述べたのであるが、「おいたわしい」(お労しい)・「痛ましい」とは他人に対して発するにおいてはその意味は同じであるのに気づいた。もちろん「いた」がどうすれば「おと」に変化するのかという説明は無理であるがニュアンスは確かに一致するよなあと。

しかしながら自分のことを言う場合にいて「痛ましい」ではそぐわない。どちらかといえば「疎ましい」が近い。

視点を変えて辞書を引いてみる。「おとましい」は載っていない。

古語辞典を引くと古語辞典にはあった。

「おとまし」形容詞シク活用 好ましくない。いとわしい。=うとまし

「おとましい」口語活用の形容詞 おとまし

とある。つまり遠州弁の「おとましい」が古い日本語の生き残りを未だ使っているのであるのなら「おとましい」=「疎ましい」ということになり、その意味は「いやでたまらない感じ」ということになる。

現在遠州弁で使われている使い方と較べてみると自分に向けて発する場合の意味合いと合致することになる。が、他人に向けて発する場合の意味合いとは合致しない。

以上の事から推測すると遠州弁の「おとましい」は二種類存在していて、それをひとつの言葉と考えるから矛盾が生じるのであろうか。屁理屈(根拠)からいけば「古語の生き残り」が正統で「痛ましい」の変形は捻じ曲がって使われてる亜流ということになりかねないのだが。

実は私らんとこはその「痛ましい」という方の「おとましい」を主に使っていて「古語の生き残り」の使い方はしていないのである。自分が使ってる方が正しいとしたいところはであるが、これはどうも分が悪い。でも実際そう使っていても支障は特にない。それで通用しているのである。

まあ分は悪いが、だからといってお世継ぎ(正統後継者)を決めるような必要がある訳でもないのであるからして、素直に「痛ましい」の変化と「古語の生き残り」の二種類が合体したものが遠州弁の「おとましい」として使われているということで納得しようではないか。そして合体したことによって「忌み」な事を表わす言葉として使われるようになったのではということでちょんにしまいか。

以上勝手な憶測話しでした。

はっきりしてることは古語辞典に載ってる言葉が遠州ではまだ使われているということ。それは「おとましい」という言葉。意味使いについては辞書の説明からは変化しているということ。

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