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赤鼻のセンセイ その5

 毎回安請け合いの権化みたいな石原先生(大泉さん)がやけに浮きまくって異様な空気感を漂わせているのですが、この回はなんか頼りになるというかいい兄貴分に映りまして。しかもなにかと余韻が残る感じで考えされられる部分もあり。

はっきりいって今までの回の中で一番面白かったといっても過言ではない・・・かも。今回は観て得したというか諦めずに観てて良かった。

「大人の嘘」は正しいことなのか逆に子供を傷つけることなのかという命題の提示。それと「最早これまで」と諦めの境地に入ろうとする患者を「生きなくちゃ」と奮い立たせるためになにをしたらいいのかという提示の二本立て。それが上手くかみ合わさっていて尚且つ納得いくような落とし処に決まっていて観ててジーンときました。

 「大人の嘘」

八重樫(神木さん)の繊細すぎる程の感性は大人の嘘を簡単に見破りそれに対して嫌悪感を抱いている。和田(須賀さん)に至っては「嘘」そのものにすら怒りを覚えるくらいの過敏さを備えている。

そんな彼らに和田の病状が芳しくないことを大人達は隠匿しようとする。察知した八重樫は卑怯と言うが、実際自分がその選択を迫られた時八重樫も「大人の嘘」をついてしまう。

これだけであれば忸怩たる想いはあってもそうやって皆大人になっていくんだという「大人の嘘」を正当化するということでよくあるお話しだったんですが。

それを登場人物の中で一番の大人と思われていた太川先生(小林さん)が「嘘は駄目」とばかりに本当のことを伝えるって事でおやおやという展開になりました。想い出として美化されすぎていて本人が言うほど他人の冷静さからしてみればどうってことない景色という手もあろうかと思ったのですが、これを言わせんが為に黄色い海は工場に変わっていたんですね。結構しんどそうに目的地に向かっていたのでもしかしたら画的に苦労の末に辿り着いた綺麗なお花畑でうわ~とさせるってのもありなのかなと思ってたんですが、もっとも甘くない現実が選択された形でありました。

当然周りはその行為を非難する訳ですけど。そりゃそうですわな。事実は残酷なものというか、自分で見つけていかなければ心の準備というものはなかなか整わないものですから。他人から強制的に自分の道が決められてくようで耐え難いものでしょうから。

で、その場は騒然となった訳でありますが、その答えはというとタイムカプセル登場でかき消されたみたいで明確には判定されてませんでした。そりゃそうですよね。賛否両論噴出する話しですから明確にかくあらんとしたら突き上げくらうでしょうからね。どっちも正しいんでしょうね。もちろん身の保全の為の「嘘」は「大人の嘘」には含まれないと言う条件でですけど。

ちなみに私は「嘘」はいつかばれるもの薄々気づかれるもの。だから緩衝材として突然ということをなくす衝撃を和らげるものという考えですので「大人の嘘」は優しさの裏返しとして否定しない派です。まあ普段から「嘘つき」とは言われてまして、冗談と嘘の違いが分かってないだけかもしれませんが。

 「生きなくちゃと奮い立たせる」の図については

体調が悪化してるという自覚がありながら行こうとする。その心は「見納め」。つまりもう自分は長い事ないから最後に見ておきたいという人生の整理の為。しかしながらそれすら許されない状態に陥ると今度は自分が生きた証をみんなの記憶に残そうとする。

ほぼ遺言みたいな流れで切ない勢いでしたが、ホントアホな友達達に救われた感じがしました。150歳って。70歳越えた辺りでやり過ぎ(つまらんギャグだ)と思ったんですが、毒を喰らわば皿までと申しますが100歳越えてまだ出て来た辺りからほのぼのした暖かさを感じてきました。あそまでいけばそりゃあ簡単には死ぬ訳いかないよなあと私でも思いますもの。

それにしても今回の石原先生はいい兄貴分という存在でしたなあ。立ち位置的に大人でもないし当然子供でもないという中間の橋渡し役みたいで落ち着いて観てられました。

 七瀬(香椎さん)VS石原(といってもほぼ七瀬先生の勝ちですけど)の様子が毎回悦なんですけど、今回は特に香椎さんが際立ってたなあと思えました。なんとなくこのやりとりがこのドラマの目玉に思えてきました。

 神木さんと須賀さんが主として動くと非常にドラマが締まるというか見応えがぐんと増します。どこがどうとかいちいちあげつらわなくとも観れば分かるのでありますがそれにしても幼き子役の頃より一段と磨きが掛けられてるというかいい顔になってきてるというか。決してそっち系の趣味は金輪際ありませんが「神木隆之介」という役者は観ていて飽きない存在の役者さんですわ。

 光石さんと平岩さんが課外授業で徒歩中の際足が滑りつつも会話してたシーンは、あれがアクシデントつきのアドリブなぞではなく計算されたお芝居だとしたらすんごくお上手なんだと改めて思える次第で。ホントのところはどうなんでせうかね気になるところであります。

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