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BOSS CASE5

 前回に引き続きというか前回以上に山田孝之此処に在りという感じでありました。ここまで引っ張られるとその行動が無理からぬことと思ってしまいそうでした。

悪党が平然と今を謳歌して闊歩してる。警察は何もしてくれなかったし満足のいく罰を与えてはくれなかった。虐められていた自分を唯一助けてくれた善人を死に追いやった悪逆非道な輩に対して何の罰も与えられないことへの憤りはやむなしと。俺がやらなきゃ誰がやる。でもそれは違うぞと。

これじゃあ犯人擁護というか現実社会の矛盾を突く虐めは悲劇だという問題提起で終わってしまうじゃないかと。という風に観ていて自分じゃこの行動に対して違うだろうという意識はあってもそりゃこうだろうとかいう反論(つっこみ)できなかったんですけどね。

それをどう打ち消してなるほどそうだよなと思える方向にもっていくんだろうかというのが後半部分の愉しみではありました。一瞬屋上?で自殺しかけたとこでこれはやっぱり「嗚呼無情」というお話しなのかと、そりゃないよなと思えたんですがそうではなくそこはちゃんとけじめをつけられていました。

まず最初に同じ境遇(虐められてた)の過去を持つ木元(戸田さん)が、成長しないほうが悪いと放つ。時間が止まったままの人間は甘ったれているという理屈でありました。てっきり自分もそうだったからアンタの気持ちは分かる。だけどこれはやりすぎだとかいう同情+同じ目線の説得かなと思ってたので意外でありました。監禁されてる状態の精神の病み具合が逐次心配されてただけに一転して上から目線で言える木元というのは想像してなかったんで。でもタメ目線だと同情するなら誠意を見せろとか反論される可能性もあるんでこれで正解なんでしょうね。それか、私にはアンタと違って信頼できる仲間がいるからとかいうお決まりのセリフ言うのかなとも思ったらそれもなかったですね。もし言ったら陳腐になるんでなくてよかったです。

その後追加で大澤(天海さん)が放ったのは、あいつらと同じ事してどうする?というのと、被害者の死を無駄にするなという史観。死んだ人の分までしっかり生きなくてはというのは、今自分が在るのは親をはじめとする先祖が頑張ってきた存在が在ってその礎の基に自分がいるという理屈にも似ているようで。それじゃあその屍を越えて前に進んで行けというのであればこの一連の出来事を世間に知らしめることに意義がありそれによって自分が死んでも社会が変われば犯罪も死も無駄じゃないとも勘繰れてしまうのは私だけなんでせうか。まあ死んだ善人から貰った命なんだから復讐の為にある命などではなく同様に善人でなければ先に逝った人に申し訳が立たないよということなんでしょうけどね。

善人を死に追いやった悪党三人はそそくさとシャバに戻って今を謳歌してたみたいでそこらへんは観ていてもむかつく意識はありましたが、もしこの事件がなかったとしたら、こんな鼻つまみ者の一生なんて長い眼で見たら今だけ謳歌してても明日(未来)なんてないんだからせいぜい後々まで後(のち)の人生後悔(敗北)して生きろよとかいう遠吠えくらいしか言えないのが辛いとこではありますな。

とにもかくにも加害者なのに被害者でもあるという山田さんの存在感がとにかくでかかったです。知的であると共に冷酷で機械的に行動する様と最後のやり遂げて?素に戻った時の所在無げな感じのメリハリが惹き込まれました。強引に転換するんじゃなくそうだよなあと同調できる感じでした。BOSSチームがファイトするに相応しいというか若干凌駕した勢いすら感じた相手でありました。

 で、しょうもない感想をば。

長時間の監禁シーンを観ると下世話ではありますが、トイレはどうしてんだろうとついそっちの方に気がいってしまいます。まあ貴重な限られた時間を費やして描くシーンなぞではないですから無いのは当然なんですけどね。

最後の現場に向かう時、なんで現地の警察が先着してないんだろう。そこはほれ画にならんでしょうがといわれれば確かにではありますがこういうのはけれんの演出なんでしょうねきっと。

一週間の内でこのクールは月~水とドラマ観ていないんでドラマ困渇してましたわ。そういう部分を差し引いてもなんか安心して観てられる面白いドラマです。今回は犯人との一騎打ちの攻防戦でありそれ以前の回では意外な展開の妙があってと幅広い感じがします。それに登場してくるキャラクターの映え具合が悦でよく出来てるなあと。

理想の上司という側面もあり、確かに非の打ち所も無いプロを束ねる統括者らしい理想形に映りますけど、ここに集っているのは凄腕のプロ集団でありまして、出来の悪い部下をも上手く捌く手腕とかも提示していただかないと私みたいな能が無いので万年部下という社会人にとりましてはついていこうにも見せる腕が無いから輪の中に入れないというところです。どちらかというと育てるというよりかはそれぞれの持てる才を余すことなく使い切る。ただし決して使い捨てではなくその分きちんと面倒見る(骨は拾う)というタイプに見受けられます。私としては思うようにやれ責任はオレが取るってタイプが好みなんですけど、まあこれはこれで理想の上司なんでしょうね。

個人的にはやはり竹野内さんが映えてるなと。天海さんは主役さんですので当然ですが戸田さんもこういう何かにひねた役というのははまりますね。片腕と目される玉山さんはいつ一班員からナンバー2へと覚醒されるんでしょうか。

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