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スマイル その4

 よくまあ次から次と気が滅入る様な事を重ねるものだと。ここまでくると開き直って逆に爽快だあ。なんてことは決してなく。いくらなんでも出来すぎなくらい不幸のデパートだろうと。形態がデパートさながらだとしたら今粛々と行われている閉鎖の憂き目に遭っているデパート業界の如きこのドラマも同様にお客(視聴者離れ)が進むんじゃないのかとさえ思えるくらいです。大丈夫かしらむ。かろうじて挫折することなく観ようという気になるのは役者力が凄いからですけど愉しくはないですね今のところ。これからどう転がっていくんでしょうか。

唯一の光明は闘う姿勢を強く見せてくれている一馬(中井さん)の存在くらいでしょうか。ひまわりの如き花(新垣さん)にしても不幸な生い立ちのデジャブーに今苛まれて体の不調を起こしてるくらいですしマイホームたる町村フーズはかく有様にてマスコミと世間と検察の餌食となって食い荒らされている始末で心の拠り所がない状態。

肝心のビト(松本さん)は偏見から生まれた拒絶感と宝物を命の危機に陥れられて怒り心頭の母親に絡まれて往生してる挙句に悪魔が来たりて固まるという状態でホント散々な状態。とりあえず今まででよかったことと言えば花の彼氏?と誤解してた事が解消されて守るべき者を見つけた事と人種に対する偏見を持っていそうな一馬と打ち解けることができた。くらいでしょうか。なんかいいことがあるとその倍返しでよくないことが降りかかってくる倍々ゲームのような印象です。あちら立てればこちら立たずとかいう人生の岐路でどっちを選ぶとかいう選択で運の悪い方を自らが選んでるならまだしも自らの意思とは関係のないところで巻き込まれてドンドン負の方向へ転がり堕ちてくようで。

どちらかといえばビト目線でドラマを追っているだけにしんどい限りです。他の登場人物目線で観ればいいじゃないかとも思うのですがビト役を演じる松本さんの吸引力からかどうやってもビト目線に引っぱり込まれてしまいます。

これでもし唯一の光明の一馬にも負の影が訪れたらとかいう展開になってしかも誰も苦難から逃げ出せていけないような状態が暫く続くのなら甘ちゃんの私はこのドラマリタイアしかねないです。ビトに凡ての壮絶が集中してそれをそれなりに平穏に暮らしてる人達が支えるという構図ならよくあるドラマのパターンかもしれませんがついていけるんですけどね。皆打ち揃って転がり落ちてくのは藁をも掴む藁すらないみたいでただ懸命にもがきつつも沈み往く人々を能天気に観てる趣味は私にはないんで。

後はもう女性陣に観ていて安らぎを与えてくれる癒しや気力を期待するしかないですな。安らぎは皆の我が家の構築ということでみどり(いしださん)さんに癒しは花(新垣さん)から気力はしおり(小池さん)から吸収させて貰わないとついてけません。ところで花の謎はこれで凡て解けたんでしょうか。なんでビトをという疑問がまだありますか。いくらなんでも赤い糸が見えてとかでちゃんちゃんにすることはないでしょうね。

こんだけ苦労を重ねた末にどういうエンディングが用意されてるんでしょうかねえ。確約に近い光明が提示または予感させてくれないとへこたれそうです。だってホント小栗さん悪魔が不幸背負ってやってきたっぽいですもの。今でも十分めげてるのにですよ。こんなんじゃまだ足りないとか思って観てる人いるんでしょうかねえ。聖人になる道はかくも険しいという教えなんでしょうか。ドラマとして何を伝えたいのか私の頭ではよく分かりません。差別と偏見の悲劇を提示してこういうことはやめようと言うキャンペーンなんでしょうか。凡ての負を我が身に背負い込むビトは聖人に昇華するということなんでしょうかねえ。

今の時点で夢想できる最良のエンディングは幸せの黄いない手拭いみたく無事出所したら花達が待ってて念願のお店が開くか開いてるかでしょうか。まずいじめてきた人達が悔い改めるとは到底思えない展開であります。こういうひねりもなんにもないような展開にはおそらくならないでしょうけどだからといって刑務所で悟りを開いたかのような穏やかさを得たというだけでは収まりがつかない感じがしますです。

 そういえば矢口史靖監督作品の映画で「裸足のピクニック」というのがあって、それは主人公をとにかく思いつく限りの不幸にまみれさせてみようというアイデアによるものでありました。あそこまでいくともう笑うしかないという可哀想という意識がひっくり返って快になるという不思議な作品でありました。

なんかそれと同じように不幸を積み重ねていく感じがなんかだぶるかなと一瞬閃いたんで。

でも「スマイル」は笑えないし快にも悦にも到達しない。なんででしょうか。

「主人公は逞しい」これは共通してるんですけど。違いは。

「不幸というよりアクシデントと言った方が適切な後引かない出来事の連続なので次から次へとというハードルを一個づつ越えてくようなスピード感がありしかも我が身にのみ降りかかる火の粉の山。」というのが「裸足のピクニック」で、「恒に長期戦な長い争い(因果的)な不幸の積み重ねが積もっていく感じでどんどん重くなってく勢いでありしかも皆打ち揃ってというねばねばした感じ。」でしょうか。

 ホント終わりに豪華なプレゼントが用意されていないと堪ったもんじゃありませんという感じです。ここまできたらそれ観たさに最後まで観ますけど。

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