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流星の絆その9(最終話)

面白かったです。満喫しました。なにもかもけじめをきっちりつけて終わらせてくれたのでお話そのものは決して明るい話しではないのですが後味が爽快な気分になりました。

犯人は誰?という大命題。政行(柄本さん)が犯人だとは思っていなかったしここまで来てまったく今まで登場していない奴が犯人として浮かび上がるとは思えなかったので、残る可能性は夫婦喧嘩の果ての相討ちか残りの登場人物のうちの誰かだろうなとは思っていました。

柄本明さんはホント凄い上手いです。どう表現すべきか言葉が浮かばないんですけど、戸神政行という人物の情報量(背景や心情・生き様)がとても多く無理なく伝わってくる感じで、登場されてるシーンの少なさを考えると凄いなあと。一体どこで表現されてるんだろうか不思議でもあります。

で、現れ出でたる犯人はミステリーの掟破りじゃないのかなと思えるお方でありました。警察官であること、一番信頼できる人物。ある意味後味の悪い裏切り。これについてはなんだかなあでありましたが、結末に持っていく様が役者力バリバリで「三浦友和」やっぱすげえぞなもし。ある意味超強引な展開なところをホント納得の嵐で説得力ありました。それに14年蓄積されていった悲哀が肩や白髪に乗っかっていてそれが今解放された瞬間のような眼の輝きとかいうのも印象深かったです。最近よく見る土下座のシーンがありましたけどこういう使い方ならいいのかなという気になりました。犯行の動機といい兄弟達に近づいた理由といい切なくなりました。「ぶっ殺す」発言してた功一(二宮さん)が取った行動についても良く分かるような気分になりました。見応えありましたです。三浦さんのお芝居にタメ張らんとする二宮さんも引力ありましたけどやっぱここは三浦さんを愛でるシーンでありました。ここまでくると泰輔も静奈も子供にしか見えない二人(柏原と功一)の迫力と存在感でした。

で、その後の描き方については私のタイプの締め方でホント嬉しくなってきました。まあパロディというご愛嬌ではあるんですが、これ(ハッピーエンド)を味わうために前回までの重苦しい場面を耐えて来たようなもんですから。これこれこういうの観たかったんだよなという勢いです。長さもくどくなく丁度いい味付けでした。

詐欺については自首して罪を償う。相思相愛の行成(要さん)と静奈(戸田さん)は無事和解して将来を予感させる。罪を償って出所してきた功一をかいがいしく待つサギ(中島さん)と「アリアケ」。

行成と静奈の和解のシーン「ダイヤと嘘とやさしいレストラン」については、普通こういった告白シーンはこっぱずかしくて見てられないんですが、セリフひとつひとつ味わい深くてがん見出来ました。行成の誠実さが厭味も嘘も感じさせなくてとても良かったです。あれは婚約指輪という解釈でいいんでしょうか。行成はあのえせダイヤを知ってて買ったってことなんですかねえ。功一はえせダイヤ担保としてお金を借りてその金で詐欺を働いた返済に充てていつか返すというつもりらしいんでしょうけど。

気持ちが良かったのはサギの存在でした。「幸福の黄色いポストイット」で功一が戻ってくるのをかいがいしく待ってそして功一とふたりで新しい「アリアケ」を切り盛りする光景がとても気持ちよかったです。今時珍しい100%押し掛け女房なんでしょうがその純粋さが心地いいです。行成は三人の絆の中に入るのにその深さかを推し量って躊躇してたけどなんのためらいもなくいつのまにか居つくサギという存在も行成との対比と言う意味からも面白い存在だなと思いましたし、もしかしたらお父ちゃん(寺島さん)とお母ちゃん(りょうさん)の関係もこうだったのかなと勝手に想像してしまいました。しかしサギは1000円札が何で好きなんだ?唯一残った謎です。どっちにしてもこの兄弟達と関わっていたいと柏原でさえも思えたほどですから自分も「アリアケ」の常連にでもなってとかして輪の中に入りたいなと思わせる三人の絆でした。

ところで詐欺で自首した功一と泰輔(錦戸さん)ですが行成から借りたお金で今まで行なってきた詐欺で搾取した金額被害者に返済しききれなかったんでしょうか。懲役2年の実刑を喰らったってことはどういう顛末だったんでしょうか。「アリアケ」の再建については別途戸神の家の援助があったということはえせダイヤの代金詐欺の始末で使いきれなかったんでしょうか。

屋上での柏原とのシーンといい「ダイヤと嘘とやさしいレストラン」といい「幸せの黄色いポストイット」といい、まあつまり今回全部なんですけど、文字を追ってイメージの中で膨らませるより役者さんが実際動いて魅せてくれるほうがよりストレートに伝わってくるシーンばかりで単純に犯人は誰?というものでない人間考察のドラマであったんだなと改めて思いました。

それにしても林ジョージ(尾身さん)はいい人だ。スケベなところも親近感を感ぜずにはおれません。でも誠実なんですよね。この人に出会っていなければこの兄弟もっと荒んでたのかなと思ってしまいます。

終わりよければ全てよし。大好物の展開でホント満足です。たとえ蛇足であろうともこういうとこをきっちり魅せてくれるのが嬉しいです。

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