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誰がために

2005年に制作された映画です。それを深夜帯のテレビで観ました。監督は日向寺太郎さん。

テーマが少年犯罪にたいする矛盾と私には受け取れて、非常に社会性のある重厚なテーマで描かれた作品ですので、私のようなお気楽な人間が感想を述べるのはとてもおこがましい気がしてきます。

子供のすることなら人殺しさえも赦しかねないような、まるでざるのような現実を殺された被害者の家族の側からえぐりきったみたいなお話しでした。

そもそも少年という基準がほんまかいなという疑問が拭えないのは確かで、時代が異なり、元服というシステムがあった頃は12~16歳で成人とされもしたのですから。いくら寿命が延びたからといっても成長がその分遅れるようになったわけではないのですから20歳という区切りに縛られるのもどうかという気は私でもします。

おかしな意味で、法が裁けないのなら自らが復讐しなければ泣き寝入りになってしまう。不条理ではありますが主人公の選択した行動はやむなしという心持ちになりますです。その後おそらく罪に服することになるのでしょうけど。すると今度は又新たな被害者の家族が発生して復讐の連鎖が起こってしまうからこういう事を容認していい訳が無い。

そういう論法もあるんでしょうけど、成人が殺人を犯すのと少年(未成年)が殺人を犯すのとでは、その刑罰が極端に違うことの矛盾(心の整理ができない)を論破得心させるのは難しいでしょう。

そういう問題提起を投げ掛けた作品でもあるので、いつもの脇道な感想を書きにくいんですけど。

浅野忠信さん・池脇千鶴さん・眞島秀和さん・香川照之さんといった私のタイプの役者さんが豪華に出とらすのはおいしい限りです。しかも小池徹平さん・菊池凛子さんとか将来が楽しみなお方もおられて役者さん的にはこの作品めちゃタイプですたい。テーマが重厚で息苦しくなるときすらあるんですけど役者力でぐいぐいでした。ハッピーエンドとは程遠いエンディングだけれど何故か溜飲を下げたみたいな感覚にもなりました。

視点で言うと青少年にむけた啓蒙(こんなことすんじゃねえぞという警告)ではなくこんな不条理が現実社会に存在してるんだぞ。だから早くなんとかしろという社会の作り手の側に向かっての叫びという感じでした。

映画はワンダーランド。ひたすらお気楽なファンタジーもあればこのようなひたすら重たい心の叫びもありと同じ空間なのに全く異なるワールドに硬軟入り交ざってワープ・トリップできるのは映画と言うものの懐の深さを感じるものであり、売れればいい映画だと決め付けるのは正しい訳じゃないのだと思えます。

ただ豪華3本立てみたいな上映でのお話であって、1800円払っても一回観て総入れ替えではいさようならというシステムじゃあ説得力無いですけどね。

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