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霧の日 樺太・真岡郵便局に散った9人の乙女達

福田麻由子さんが出とらすもんで、録画ではありますが観ましたです。

敗戦の混乱を描いたドラマであり、まだ全ての機械が人が動かしてこそ息をする時代のお話しです。なにをするにも人と人とが介し接する時代。

男として思えることは、戦争は絶対起こしてはならない。そしてやってしまったならなんとしてでも勝たなければならないということ。負けた方はいくら正論を唱えたところで勝者の理論が正当化されるという悲哀を味わわなければならなくなる。その悲哀は戦争する前の不利な物事よりも遥かに悲惨だということ。それをつくづく感じましたです。

主人公は通信の支えである電話通信を維持するために命を賭して職務に励むのですが、電話交換手が出る作品なんて「突入せよ!」(あさま山荘事件を描いた映画)以来の感じです。現代に生きる孫(香里奈さん)がなにそれって聞いてたシーンを挿入したくらい忘れ去られた仕事なんですかねえ。だとしたらこの仕事に尽くすことの重要性が如何に伝わるかによって観る側がなんで死を覚悟してまでしてこだわるの?という重みの比重が変わってくるような気がしますです。

そしてたとえ職務に忠実でなくとも一般の人々も逃げ惑っていた訳ですからどこもかしこも大変な惨状でありました。

それでもここに出てくるキーワードが自分だけ生き延びて「申し訳ない」という言葉。戦争で生き延びた方々が必ずと言っていいほど出てくる言葉。それだけに物凄く重い言葉です。感謝の気持ちを突き抜けて罪の意識に捉われてしまう想いというのは能天気に生きてる私のような物には推し量れないものです。

こういう拭い去ることの出来ない想いを抱いて残りの人生を生きていかなければならないのは決して幸福なことではなく、こういうことを知らない次世代に生きてる人間としては二度と繰り返してはならないと言う教えと思う以外になく。

二度と過ちを犯さぬよう「忘れぬように」から「教え伝える」に時代(世代)が移り変わっている訳で、そういう意味では知らないことばかりの人にどう見せるのかがこういう作品の課題なのでしょう。私はその中間というか知ってる(教わった)部分もあり知らないこともありといった世代なので微妙ではありますが、約2時間半という時間を集中して観る事が出来ましたです。こういう実話はおそらく人の数ほどあるのでしょうが、語られることなくそれを心の奥にしまったままお亡くなりになられる方の方が遥かに多いのでしょう。実際に体験された人が高齢化を迎えてる今それを残すという作業が大切だなと感じました。

ドラマのテーマから離れた感想としては、白石美帆さんが印象的でした。「電車男」でのすんごいキャラからきりりと背筋がピンと伸びた役までこなされて幅の広さを感じました。向井理さんは二枚目俳優と謳われた三浦友和さんの若かりし頃を彷彿とさせる感じです。だらしない親を反面教師として育った瑞枝(福田さん)というのもなんとなく無理してるというかつっぱって正しく生きようとしてる感じが出てて切なかったです。遠藤憲一さんも迫力ありましたです。こういう人についていって果たして大丈夫なんだろうかとついつい思わせてくれました。それだけにその最後は唸ってしまいましたです。

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2・2008年のテレビドラマ」カテゴリの記事

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