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Tomorrowその4

このドラマは展開が妙で冴えわたってる感じがしますです。

大きな流れは現代が抱える地方の市民病院の病院経営の理想と商売のギャップを描いているのですが、それと平行して挫折した人間の再生をも描くという両輪ですが、それ以外にも地方であればこそ病院に求めたい希望を具体的に映すこと、人は人を許せるものなのかどうかとか、愛子(菅野さん)と森山(竹野内さん)との関係はどうなるんだとか。結構欲張りじゃないのかと思ってしまうほど描き出そうとするテーマが多いのですが。交通整理が行き届いているのか雑多に煩わしくなく分かりやすく描かれていると思いますです。

告知と言う表現は適切ではないのでしょうけど、森山が愛子に医療ミスのことを告げるのが今回のヤマ場だったのでしょうか。森山から告げられた時の事実と状況(最も信頼している人が実は最も対峙すべき相手であった)を飲み込めない菅野さんの表情がやけに印象に残りましたです。もちろん告げる側の竹野内さんの背筋を伸ばした姿勢もインパクトありましたけど、まあここは複雑怪奇な祝事と弔事が同時にやってきた運命の皮肉に対してどうしたらよいのか決断できない心情をきっちり魅せつけた菅野さんがよかったなあということで。

でもまあなんですかねえ、こういういやあな展開。雨降って地固まるどころか台風一過の爽快さを得んがための二人にとってのとんでもない試練なのでしょうけど、甘ちゃんな私にとっては観ててしんどい限りなのでそそくさと休戦して欲しいところです。しかしながら脚本家という名の神様はまだ来週以降もこの試練の決着を引き延ばすおつもりのようでちとしんどいとこではあります。もちろん姉妹にとっての怨みつらみの対象者である訳なのですから、そうホイホイと簡単にしゃんしゃんと手打ちできるほど安易な怨念ではないので両者の葛藤というかしこりは当分続くのは理解できますけど。暗雲は当分晴れそうにないんでしょうね。決着はともかく多忙でそれどころじゃない状況が続いてまずは一時休戦にして気がついたらいつのまにか許し許されるというなあなあの展開でもいいからこの話しでお互いの葛藤を描く時間をかけては欲しくないところであります。やはりメインは病院の再生であって欲しいなと。

それ以外に印象に残ったのは「朝陽を観ろ」という説教辺りとかは説得力ありましたです。確かに朝陽浴びると今日一日頑張ろうと言う前向きな気になりますもんね。夜行性の私がほざいても説得力ないですが反面教師ということでこれは真実だと思いますです。よからぬことは夜の思考からであって、世の中広いとはいえ朝から絶望してる人あんまりいないですから。

それと雨の中のシーン。このくそ暑い時期の雨降らしは納涼で涼しげに映りました。普通に考えれば傘指すなり合羽着ろよと突っ込みたくなるドラマならではの光景ですが気持ち良さそうに見えた不届き者な私です。おばあちゃんを探すヒントの写真で、おばあちゃんが見ていたものが灯台と舟の勘違いから発見するのに手間取る展開はその前の「朝陽」の話しがあっただけに確かに勘違いするわなと納得しましたです。

その今回の主役ともいえるおばあちゃん。波乱万丈の晩節でありました。人を二人救い(少年と森山)おとうちゃんの後を追おうとするも周りの親切に支えられ立ち直るも生命力続かず再び病院に戻りて生を終える。おばあちゃんの言葉で決意した森山の未来もこれと同じように暗転してしまうという暗示なのでしょうか。

気になったというか違和感を感じたのが「しちょう」という言葉。「看護師長」だから「師長」と理屈で考えれば当然そうなんですけどいまだ「しちょう」と言われれば「市長」をイメージしてしまう私にはざらつき感がありましたです。その「しちょう」さんの言われた「適正な患者さんとの距離」というのが森山達のマンツーマンな距離よりも確実にリアルだと思えます。あまりひとりひとりの患者さんとの距離が近すぎると嘘っぽくみえるのでそこいら辺のさじ加減によってはこのドラマの評価が大きく変わるような気がしますです。患者も医者も同じ町に住んでるむこう三軒両隣を拡大したみたいなつきあいで暮らしてるような狭いエリアならありえそうですけどそんな過疎地でもなさそうなんで。

とにかくこれで森山の味方はかろうじて仙道(岸部さん)くらいなものでまた孤立してしまうのでしょうか。それと遠藤(緒川さん)の母親(?)の植物状態は今後どうなるのかそれによってどう医療に対する考え方に変化が生じていくのか。相変わらず相当の腕がある筈なのに地方病院の再建に関わるという二束のわらじを履いているのかと言う疑問。お金が必要というのなら腕一本の方が稼げると思うのは素人の浅はかさなのでしょうか。

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