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おせん(第九話)観ての方言話しその2

とりあえずはその2ということでその1の続き。あくまで遠州弁との違いを表現する趣旨なのであってドラマへの批判などでは決してありません。セリフの抜粋ですので前後との繋がりは無視しています。

工場にて

李「昔ながらの本枯れは儲からないからねえ。本枯れやってるの焼津じゃあ、もう3軒だけ。」

(昔ながらの本枯れははあ儲からんもんだでねえ。本枯れやってるの焼津じゃあはあ3軒だけだわあ。)

李「ほお!勉強してきただあ。」

(同上)

李「身から骨を抜くと、隙間できるじゃん。ほんで、こうやってすり身をもみつけしてけっこうにしてやるだよ。」

(身いから骨ん抜くとさあ隙間んでけるじゃんかあ。だもんでえこうやってすり身んもみつけしてえけっこくせるだよお。)

李「はあっ。そうだっけ。」

(あれやっ、忘れかあってた。)

夏「しょんねえこと聞くんでねえだ。熱いでよお」

(しょんないこと聞くなやあ。熱いだでやあ。)

干し場にて

夏「さっきい燻したんを明日冷やかして次ん日又燻してそれを一ヶ月ほど繰り返すでえ。」

(さっきい燻したんを明日冷やかいてえ、そんでまあた次ん日燻してえって一ヶ月それん繰り返すだあれ。)

夏「そんでやっとこさ荒節んなるんでえ。こんなんでびっくりしてちゃ駄目だぜ兄ちゃん。本枯れ節っちゅうのはなあ、この荒節にカビ付けて作業してのう。そいつをカビ付け庫ぉ入れてえ二週間寝かせるでえ。でえ一番カビい表面覆ったらあこんふうに半日天日に当ててやるでえ。そんでまたカビ付けてこんだあ20日かけてえ二番カビ生やしてえ干して、そっからまたカビ付けて三番カビ四番カビ五番カビまで付けてやっと本枯れ節になるんでえ。」

(ほんだけやあっとかかって荒節んなるでえ。これっぱかでひゃあひゃあこいてちゃかんにい兄ちゃん。本枯れ節っちゅうのはなあやあ、こん荒節にいカビい付ける作業せるだよお。ふんでそいつうカビ付け庫ぉ入れてえ二週間寝かせるでえ。でえ一番カビい表面覆ったらあこんふうに半日天日に当ててやるでえ。そんでまたカビ付けてこんだあ20日かけてえ二番カビ生やしてえ干いてえ、そっからまたカビい付けて三番カビ四番カビ五番カビまで付けてやっとこさ本枯れ節になるだあれ。)

李「半年ぁかかるかねえ。」

(半年はみんとかんかねえ。)

夏「見てごろう。本枯れ節っちゅうのはなあ、日本の作り上げた最高の食材のひとつでよお、焼津かつおぶしはおらんほうの誇りだで。・・・しょんないことぉ言わすんでねえ。」

(見てみっせー。本枯れ節っちゅうのはなあ、日本の作り上げた最高の食材のひとつでよお、焼津んかつぶしはおらんほうの誇りだでえ。・・・やっ馬鹿っつらあしょんないこん言わすなやあ。)

夏「知ってただかおせんさん。いいづらいでのお。銭ん話だで。」

(いやあしっとったあおせんさん。まあいいづらいだよお。なんしょ銭ん話しだもんだでやあ。)

家に戻って茶の間にて

夏「本枯れ節なんて聞いたことも見たこともねえ人の方があ多い時代になっちまっただよお。ふんだだとこにい、あっなんつったけなあの会社あ。・・・」

(本枯れ節なんざ知いらんやあっちゅう人ばっかになっちゃってはあおえんでえ。そんだだ時にやあ、あっなんちゅったけかやああの会社あ。・・・)

など細かく全部変換してたら夜が明けちゃうし、方言ばっかで誰が愉しいというご批判もあろうかと思いまあこれくらいで後は大雑把に。それに後半の壱升庵でのシーンとかを茶化したら撥があたるやもしれないので。

他には短い言葉で遠州弁に替える余地があるのは「持ってってくりょうええで」とかがありますが、全体的には「でえ」・「だで」・「おら」の使い回しが印象的でした。

「だで」は「だもんで」の簡略形ですが、実際には使い分けをしているので、このドラマのようになんでもかんでも「だで」で統一するのには違和感はありますです。ですけどおそらく統一しないと全国区の場合でややこしくなって通じにくくなるのかなという配慮を感じました。

「でえ」は語尾が上がる時とそうじゃない使い分けがあって必ずしも語尾が上がると疑問符形になる訳ではなく(疑問形ばかりじゃないけど)それについては経験値によってでしか使い分けができないのでしょう。上げ下げがなく単調になると違和感を感じますです。

「おら」はあまり使わずむしろ「わし」が今は一般的になってますです。男女兼用なのも特徴かと。

遠州弁の基本とも言われている「だら」・「だに」・「だもんで」(だで)・「ほい」・「ほれ」・「やあ」全てを駆使しようと頭使いましたがやはり焼津言葉とは違うのでしょうか使い切れませんでした。もちろん私の頭不足のせいかもしれないのでしょうが。

まあつくづく思うことは全うに正当な方言こいてたら決めのセリフが決まらんくてドラマが薄っぺらくなるってことで共通語とのせめぎあいが大変なんだろうなとホントつくづくそう思えます。それと意外と簡単そうで難しいものかなとも思いましたイントネーションとか全国津々浦々誰でも理解できるように調整するのは。

それほど夏八木さんの芯になるセリフとかには実際に自分がいぜって(いじって)みて細かな詰めた配慮を感じましたです。

しいて希望を述べるなら江戸弁の「あれえ」としぞーか(遠州含む)弁の「あれえ」の違いを際立たせてもらえるとより楽しめたかなと思いますです。

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