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おせん(第壱話)

私は映画の「蟲師」がお気に入りです。その世界感と空気感がとても心地よいのですが唯一現実に引き戻されたのが蒼井優さんでした。立ち振る舞いや容姿がそうさせるのではなく発する言葉がそうさせるのです。もちろん私だけの感覚なんでしょうけれども何故か現代的な言葉を発しているように感じられたのです。細かく観ていけばセリフの物言いとかも決して現代にアレンジされてた訳ではないのですが。

言葉のパワー、特に方言や昔の言葉使いには地域性と時代性を表現する上での最大の武器だと思われます。しかし諸刃の刃でもあり、もし万が一中途半端で下手に聞こえてしまうと逆に足を引っ張るものでもあります。「フラガール」で東北の言葉を見事に使われていて、地域を表現されておられるのに時代を表現されるにおいてはまだその範囲が昭和近辺までなのでしょうか。蟲師の時にそう思えたのですが、今回は時代性というよりも地域性ということになるのでしょうが蒼井さんの言葉の力量というものについつい眼が行きがちな私の目線であります。そして感情表現に長けたお方ですがはたして情緒とか風情とかの表現をどう表現されるのかというのも興味がありますです。

などという穿った想いを持ちながら「おせん」を観たのでありますが、そんなこと以前に和服を含めた佇まいのほうに眼がいってしまって正直そこまで気が廻りませんでした。まあ見事に和服の似合うお方です。茫洋とした雰囲気も時が止まったような空気感を醸し出していておせんというキャラクターに対して、らしいらしくないとかの疑問はございませんです今のところ。入浴シーンはサービスなんでしょうか非常にありがたやと思いましたるお調子者の私であります。ただどういうところが天然ボケなのかよく分かりませんでした。天然とか自然という表現なら分かるんですけど。それは次回からおいおいということなんでしょうか。

ところで壱升庵。もうすでに完成されているというか出来上がっていて付け足すものがない世界ですから、やるべきことは維持すること。これが一番大切というかすべきことのような気がするのですが。だとすると余計なお世話ですけどネタというかお話しになるような出来事紡ぎ出すのに大変そうだなと思わずにおれませんです。へたにそれを邪魔する出来事が押し寄せる話しばかりだと立ち退き問題で苦しむ人達の物語みたいになっちゃうのでそういうのは勘弁して欲しいところです。あくまでこの素敵な世界が花の種を蒔くように広がっていく展開になって欲しいものですな。冒頭ナレーションのようにおかしくなっている日本の食文化。そのいいところを忘れていたものを思い出すような展開ならいいなと。おせんのふんにゃり感からすれば「おいしんぼう」ほどのガンガン警鐘を鳴らす過激なものにならないから不用意に敵を作らず安心して観ていられそうな予感がしますです。生まれついての今の食文化しか知らない世代だと思い出しようがないというウィークポイントはありますが、昭和を知らなくても懐かしいと想える心に期待するしかないでしょう。

今回は各登場人物の紹介と現代調理との比較を料理の鉄人まがいのイベントで表現されてたのと、現代的な若造が壱升庵に迷い込んだ後に改心して(?)再び門を叩くという三本立ての展開でありましたが。

江崎のキャラクターで印象的だったのが、前の店を辞める時の言葉に「辞めます。」だけで「お世話になりました。」という言葉がなかったとこです。壱升庵の料理の基本はおもてなしであって相手を気遣う労わりが不可欠なのに、そういう心が欠けている江崎がこの先どう変わっていくのかがポイントになるのでしょうか。先輩の料理人が年齢的に江崎とたいして変わらない同世代(若しくは下?)のように見えるので、何故先輩の彼らがここにいるのかの説明がなされるのでしょうか。他のスタッフも含め時代から隔離されたようなこの世界で何故暮らしているのか、一人づつ物語にいていけば話しは作れそうではあります。あまり江崎目線からばかりだといささか単調になるやも知れず、今後どうなるんでしょか。原作記憶にないんで先がわかりません。

料理の鉄人まがいのお話しは、調理と料理の違いを表わしていたのでしょうか校長先生の試食後の解説が全てまとめて要旨を述べられていたようなので読んで字の如しじゃないですけど特に他の感想は浮かびませんでした。でも敵は出てきて欲しくはないですね。

さてもさても、とりあえずはこのドラマ。面白いです。蒼井優さん観てるだけでも堪能できるです。期待してた以上に面白いです。ターゲットを若年層に絞らずに高めの層に設定してくれればお馴染みさんが増えるんじゃないのかなと思われますです。一瞬浮浪雲の旦那の女性バージョンかと想える部分もあり嫌いなキャラではないですわ。

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