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日の出通り商店街いきいきデー

世にも奇妙な物語 春の特別編の中の逸品。原作は中島らもさんの同名タイトルから。原作は読んでませんので文字から発せられる空気感は知りませんが、ドラマにおいてはモロファンタジーで、しかも面白いときたもんだ。

お話は年に一度の商店街のイベント「いきいきデー」。しかしてその現実はネーミングとは裏腹の各お店での商品や使われる道具を駆使しての個人別対戦格闘サバイバル戦。ストーリーテラーのタモリさんは自分の存在意義が分からなくなった男のお話しと述べられてましたけど私には明日への活力を求める為の心の洗濯に思えました。

なんででしょうかねえ暴力や人殺しを容認してるかの錯覚を与えかねない展開の筈なのに何故か人生のガス抜きイベントとしてストレス解消の町内イベントなのかなと納得してしまうこの強引さが心地良いのであります。こうなると空高く飛ぼうがなんとも思いません。あっそうってな感じで極めて素直に観れました。でも流石に花屋さんは可哀想だなとは想いましたけど。

変に哀愁がこもってるというか生活の匂いがかぐわしいからなんでしょうか。それでいてどろどろ感がないのは家族とかの憎愛とかではなく隣人どうしの擦れ具合からくるいざこざでもなく、何故かスポーツっぽいあとくされのない爽やか(?)な雰囲気が垣間見られるからなんでしょうか。女衆の「男って馬鹿」のセリフがとても効いているようです。

役者パワーも見逃せないところではあります。みなさんどこかすっとぼけたような(人を食ったような)飄々感で戦いという悲惨さを見せず明るくとはいいませんが少なくともお互い恨みっこなしでって勢いがゲームって感じで観れたんでしょうか。

筒井康隆さん・本田博太郎さんががんこいい味出ておられました。お二人のすっとぼけ具合が作品全体の空気感を象徴してるようでした。それに加えて本田さんの立ち回りの絵になる様がプラスされて、ワイヤーアクションやら合成(?)やらの手助けはたくさんあったものの船越英一郎さんと本田さんの対決シーンは見ごたえありました。でも昔よくみた決着のつき方みたいでちいと吹いてしまいましたけど。こういう大の大人がくそ真面目な顔してひょうきんなことしてるのは大好物です。画が凝ってますよね。音楽と共に和尚登場辺りはぞくぞくっときました。

それにしてもこういうことを許容しなければガスが抜けない毎日の生活というものに想いを馳せてしまいます。祭りとは異様に異なるこのイベント。本音をぶつけ合うというものが主題のような気もするのですが、「医者を呼んでくれ」・「あんたがさっき倒したじゃないの」・「あっそうか」みたいなキツイ会話もあって、他にも大分に意味深いセリフがブラックジョークにくるまれつつ展開されていてホント深いです。またそういうセリフをこれみよがしにではなくしれっとあっさり言ってのけてしまう登場人物ばかりでこれがまだ騙されやすいところです。

一度観ただけじゃ喰い尽せない悪寒がしたので何度か見直すことにしたのですが観るたびに微妙にイメージがずれてくるのでこうだと決め付ける根性がないんですけどひとついえることはやっぱ面白い。そして深い。文学作品という感じがしました。

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