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包帯クラブ

しほりん目当てで堤監督作品だしと云う欲で観ました。観たんですけど結局は柳楽優弥さんと石原さとみさん観てました。

ちょっとしたセリフの粋な感じは堤作品らしくて好きですが、それよりもこのお二人の存在感に引っ張られた感じです。

柳楽さんは(柳楽さんに限らず)このとき(年齢的にいって)丁度なんでもかんでもが代謝的にも雰囲気的にも匂いとか欲望的感情とかがギラギラ・プンプン放出しまくりの人間として暑苦しい時期じゃないですか。それでいて当人は決しておくびにも出していないつもりでいるが周りには見え見え、行動半径が広がっても内向的思考のままで周りが見えていないというバランスが悪い時期ですよね。パンツ売ってこいやのジョークなんかでもその後1万円を6000円に値切るあたりとかマジで洒落になってない感じがしないでもないくらいです。それをいい意味で逆手にとっていやらしく(不快と言う意味)なく魅せてるあたりはすごいなと思いますわ。実年齢に関わらず演じる上で精神年齢を上げた感じでやってる高校生役ってのはよく観るんですけど、あまりそういう小細工をしてる風には見えませんでした。だからありえないキャラクターの筈ですけど自然とリアルに息してる感じがしてきました。ある種のドギツイ部分を封印せずギャグとして昇華して見せてるのは上手いなあと思えました。監督さんの力量によるものなのかご本人の持つ役者力によるものかは知りませんけど。

ふんで、以前からの折り紙つきである存在感のデカさはそのままで、アップでも良し俯瞰でも良しと、ホント将来が楽しみな大きな器を感じさせる方です。二十歳間近くらいまでは雌伏の時期かな将来の大器はという考えがあったんですけどそうでもないみたかったです。いいですわ。

石原さんは、可愛いですよね。しかも死角がないというかどういう表情しても可愛く映っていて画になります。前半の内向的な性格がお話が進むにつれて積極的になっていくキャラを演じておられるのですが、そんなコロリと自分が変わるもんかなという疑問を抱きつつも、違和感のない印象でした。石原さんってこういうドラマの中で成長(変化)して行く役が多い気がするのは私の錯覚なのでありましょうか。

で、肝心の映画の感想ですけんど、結構深いですよねえ。やってることは10代でなくちゃできないことだけどその行動を起こす原点が心に受けた傷の手当ということですから、そういう意味じゃ年齢に関わりなく共通する痛みな訳ですから若気の至りとかじゃなく私なんかでも考えさせられるお話しです。

冒頭のいつのまにか断りも無く大切なものが失われていくというつぶやき。

デパートの実演販売のくだりは、自然淘汰の非情さであり、抗えない摂理に意図が介在しようとしまいと被害者と加害者になっていく。

いずれにもそれを阻む術がない切なさが伝わってきました。

そして人はみな誰でも例外なく心にキズを持ちながら生きている。その傷の手当として逃避したり放棄したり傷の上に別の傷をつけてといった後ろ向きな治療法に普段人は頼っているということなんでしょうか。

映画では包帯を巻くと言う行為を提示していますが、要は人に頼る・すがる・吐き出すことによって少しでも快方に向かうと指し示しているようです。もちろん逆上がりじゃないけど最後に治癒させるのは自分自身の勇気と努力でしょうけど、自分で抱えていられる(我慢できる傷の)量はほんのちょっとしかないということなんでしょうかね。

やっぱ人は集団のなかで生きるべき生き物であって孤高に自分だけの世界を構築して生きていくのは無理があるということでしょうか。溜め込まず外に放出すべきであり、それは自分自らでなくとも人の厚意に頼ることは恥ずかしいことではないというメッセージにもとれます。

だとしたら包帯巻いて写真撮ったら後片付けしていきなよ。社会性を考えれば当然でしょうにとか云うオヤジ的ツッコミを感じたりもするんですけど、だからそういう甘さが高校生らしいといえばらしいんですけどね。傷が癒えたら包帯は外す物ですから写真撮ったら元に戻してもいいんじゃないのかと。

いずれにせよ、生きてく以上は傷を受けないようにと避ける術なんぞ存在しない。だから共に助け合って励ましあっていこうよ。ついた傷を忘れようとするよりもきちんと向き合う勇気を持つべきだと謳ってると解釈できて、そういう意味では凄くリアルなお話しだなと感じました。まあ確かに現実問題で云うとクレームなんかでもこっちの言うこと全く聞いてないみたいな対応されると切れ易いのわかりますからね。人に理解してもらうといのが一番大切なことなのでしょう。

で、肝心の最たる肝心の当初の目的のしほりんでおますが、キャラ的に夜ピクと被ってる様に感じられて非常に安定というか安心して見てられて、というか見れ過ぎてあまり印象に残りませんでした。なにせ主演のお二人の存在感があり過ぎだったんでしょうがないとこです。

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