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ゲゲゲの鬼太郎

墓場の鬼太郎とまではいかずとも、ゲゲゲの鬼太郎の初期の頃でそのおどろどろした怖いもの見たさの世界に引きずり込まれた身としては、正義の味方の鬼太郎なぞ歳を取って丸くなったとしか思えない訳ですが。近年見る鬼太郎は明らかに他人の空似と思う私です。

そんなこんなで映画の鬼太郎。とりあえずはお手並み拝見といったある意味挑発的というか挑戦的な態度で臨んだ映画ではあります。

水木さんの絵の世界には、描かれていないけれど確かに何かが潜んでいてこちらの様子を伺ってるような気配を感じるのですが、そういう意味では映画の醍醐味と言うのも映っていないものをフィルムに焼き付けることが出来ると信じているので、そこんとこはどうなのかなと。

それとマンガのほうだと粘液というかねばねば・どろどろ系の匂い立つ勢いのものが闊歩するかのようなイメージも持ってるんですけど、さすがに映画では汚らしくなるからそういうニュアンスはNGでしょうなあ。

で、実際観た印象としましては。鬼太郎がウェンツさんということでそこはかとなくは想像はついたんですけど、果てしなく人間寄りの正義の味方の鬼太郎がおりましたとさ。基本全体的に日の光射す昼間の映像の世界だから暗がりの中に潜む摩訶不思議な奥行きは感じられませんでした。やはりターゲットの中に墓場の鬼太郎をイメージするような年齢層は含まれてないみたいです。

とはいっても結構見所があって面白いです。特に大泉洋さんのビビビのねずみ男は秀逸です。原作よりも好きかもしれません。機関銃のようなセリフのテンポとなんにも人の言うこと聞いてない様なすっとぼけた感じ。そしてそれでいてどこか憎めない・懲りない印象を与えるのは正にねずみ男そのまんまって感じでとても気に入りました。

根っこのテーマは、げ!げ!げげげのっげえお化けは死ねない利権もなんにもないってことで人間の身勝手で共存していた妖怪たちの居場所を浸食されることへの怒り、といものが込められていて、妖怪を自然に置き換えることによってなにと共に歩むべきか深く考えようというテーマとも読めるのですが、鬼太郎のほのかな人恋しい想いというエンディングでそれが薄れたようにも感じました。

小雪さんはがんこお美しいです。その容姿を観れただけでもこの映画観た価値があるってなもんでさあな。髪の色が瞳を引き立てているようでとても神秘的です。

西田敏行さんも印象残りました。お顔だけのご出演なんですがセリフが絶妙で印象深いです。

ところで傘化けって原作では強い妖怪で鬼太郎も手を焼いたような記憶があるんですけど記憶違いだったのかと不安にかられました。不安にかられるといえば、原作にもあった妖怪裁判は印象に残るお話ですけど鬼太郎を救うために他の妖怪仲間が活躍してたような記憶でしたが、今回は左程天狗の強大さが伝わらない展開でした。妖怪世界も今の人間社会と同じように警察権力が弱まっているということなんでしょうか。そうすると妖怪世界と人間世界はリンクしてるよともいえる深いメッセージと読むのですかねえ。厳正なる裁判において逃げ出すなんてことは「それでもボクはやってない」ということであってもルール破りもいいとこで感心出来る話しじゃないですよね。何時までに無実を示せ。さもなきゃ友を罰するってのは「走れメロス」に通じる感動的な約束の大事さを教えてくれるものではありますが、その前に「ルールを守れ」という方が大切だと思えるんですけどいかがでしょうか。

面白い部分とそうでない部分が入り混じって諸手を挙げていい映画だったとは素直にいえない感覚ですが、続編観るかといえばキャストが同じだったら観ると言い切れます。欲を言えばもう少しターゲットの平均年齢上げて欲しいなと。

アニメの鬼太郎で好きなお話しは「牛鬼」が好きです。カルラ様にお越しいただけるようみんなでお祈りするあたりが好きでした。カラーでなく白黒だった記憶があります。

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