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キサラギ

一室で繰り広げられる推理サスペンスという括りでいいんでしょうか。とても緻密でさりげないセリフひとつとっても後に影響してくる濃密感満載の気の抜けない展開です。

お話の内容については、評価の高い作品ですので改めてどうのこうの言っても他のプレビューなどで幾らでも良い文章がありますからはしょりますけど。確かに面白い映画ですわ。緊張感の塊でぐいぐい惹きつけられるんですが、個人的にはこんだけ魅せる役者さんが揃ってるんだから弛緩と緊張のギャップをもう少し愉しみたかったなあという欲は出ますが、そうなると長くなるからやはりこれで正解なんだろうなあと思います。

で、いつもの的外れな感想に終始したい訳ですが

「命より大事なたからもの」というくだりは好きですなあ。身内知人の応援よりも接点のない表の顔だけでついてきて来てくれる人が心の支えになると言うのは、これが現実ならば「応援」の意義が見出せるというものです。多分励まし・心の拠り所というものと応援・心の支えというものは違うものから得るものだということと判断したんですけど。考えてみれば身内だけで盛り上がってもトップに躍り出れる筈もなく、如何に不特定多数の名も知らぬ人から盛り上げてもらうかという世界ですからねえ。

自分のことに照らして考えてみれば、私は一人の役者さんを追い求めるということはしてない良い時だけのコバンザメ的応援型なので、ここまで一人の人に熱を入れる家元さんみたいな人の心持ちというのは正直理解しづらい部分があるのですが、それでも「命より大事なたからもの」なんて云われた日にゃあ思いっきり舞い上がっちゃいますわな。ホント家元さんはファン冥利に尽きる方で羨ましい限りです。羨ましいと思えるのは家元さんくらいなもんですかねえ。いちご娘さんとオダさんは洒落にならないし。安男さんには将来の責任が伴う関係だったし、スネークさんはただの顔見知りというだけで一番リアルな芸能人知ってるパターンの最低レベル段階で人に自慢できるほどではないし。とにかく一番夢を貰えたのは家元さんで間違いないとこでしょう。理想的なファンとアイドルの関係なんでしょうね。お互いが救われるという羨ましい関係です。

役者力でぐいぐいなんですが、香川さんて飛ばされる役が多いですよねえイメージ的に。これってボケとツッコミ的に言うとボケの部類を得意とされてらっしゃるてことなんでしょうか。ちくちくと厭味とかいって小憎らしくしてても最後にぎゃふんと言わされる印象が拭い去れません。小役人とか小市民とかいう権力とは縁のない役のイメージがするんですけど、こういう人にとてつもない権力握らせたらどうするんだろうと言う怖いものみたさな欲が湧いてきます。

小栗さんの喜怒哀楽の表現とそれがいつまでもぐずぐず引きずられることなく陽・陰・鬱・爽・悦などの感情の起伏を小気味良く繰り出す感じが印象的でした。まあ感情の起伏が豊かでかつ立ち直りが早いということなんですけど。ねちねちした役よりもこういう役のほうが安心して見ていられる感覚です。

で、結論としては面白いエンターテイメント作品の看板に偽りなしです。げらげら腹抱えて大笑いできる方向性ではないけれど頭の好奇心をくすぐる。そのくすぐられ加減が思わずにやけてしまうという感じです。非常に分かりやすくて私みたいな能天気に観るものにも遅れずに最後までついていけるのでお色気がなくちゃ観ないという人以外は楽しめる作品だと私もそう思います。狭い空間の中でのお芝居ですので登場人物ごとの追っかけしても楽しめるので少なくとも5回は楽しく観れるんじゃないでしょうか。

しいて欲を言えば、私でもファンに思わずなっちゃいそうな如月ミキというものを魅せて欲しかったんですが、私みたいな最後発の有名になってからファンになるようなタイプが納得するくらいだったらとっくにもっと大スターになってるわけだからそしたらこんなこじんまりした追悼会になるわけがないという矛盾は生じますけど。

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