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黄色い涙

はじめに断っておきますが、シンプルに映画についての感想なので、いつもは書いちゃうんですが今回役者さんの名前はこの作品においては書きません。○ャ○ーズ系のファンの方が迷ってお越しに成られても多分満足される内容がなく時間の無駄でしょうから。この作品は犬堂監督作品だから観たかったので。

浜松ではDVDでしか観る事の出来ない作品です。いきなり感想書くのもなんなんですが、いい映画だと感じました。こういう作品すら映画館で観る事の出来ない街ですわ浜松というところは。

しょっぱなのバヤリースのジュース缶けっからかすシーンで引っかかりを憶えました。こりゃ時代というものを相当意識してるんだろうなと。でも平成の世の寵児達が演じるというのは相反するんじゃないのかと。舞台(景色)と人物のキャラクターをどう折り合いをつけて融合させるんだろうと。なんか物語の展開よりもそっちの方に最初視点が行ってしまいました。監督の作戦と言うか意図とは思えないんですが始まりはそう見えてしまったのは確かです。

しかしこの世界にだんだんと居つくことによって、そんな感覚が徐々に消えていって彼ら彼女らの生き方観察というものに引き込まれていきました。途中犬が出てきてよーこんな犬見つけてきたなあと一瞬引き戻されましたが最後の方は心地よい世界観を愉しめました。

生きると言うことを始めるための準備段階というか羽ばたくための助走期間なんでしょうかあの夏は。私なんか夢も理想もなく勿論助走期間もなく人と同じように生活したいからと職を得ましたから。そういう意味でこういう事出来る人ってのには羨ましいと思う反面、見えない将来の不安との葛藤に苦しむよりはましかなとも思えました。自分を高く売るというのはなにも芸術芸能に限った事ではありません。就職においてもやはり同じでしょう。自分の持つ能力を仕事に使ってその代償として給与を貰うことに変わりはないのですから。何かに生きるために全てを使い切りたいそのために定職につかないというやせ我慢の彼らですが、今で言うとフリーターってことになるんでしょうかねえ。

でも今のフリーターと呼ばれる人の中で目標があってフリーターしてる人と、目標がある訳じゃなく単純に社会に縛られるのが怖い人とがいる訳で。この作品の登場人物は前者ですよね間違いなく。

しかし、女子はやはり強いです。野郎なんかより遥かに波乱万丈な生き様するんだなあと改めて思い知らされた感じがしました。犬堂監督絶対女性撮る方が好きな監督だと思います。なんか気合の入り方に男女の差と言うものを感じました。もっとも、華のある人軍団ですから華を消すのに苦労してそれどころじゃなかったのかもしれませんが。

お話しそのものはこの時代だけの特有なものでなく、時代に関係なく問いかけることの出来る普遍的なものだと思います。ただ年齢というかこれからそういう想いを迎える人、リアルタイムで直面してる人、過ぎ去った思い出の人とに分かれるわけでこの映画の感想は大きく異なるものだと思います。

私はそういう時期が過ぎ去った人なので、暖かい目線でしか登場人物を観れませんけど将来とリアルタイムの人にとってはどう映るんでしょうかねえ。人生の出遅れ者・夢の脱落者として映るんでしょうか。

傷痍軍人さんとか敗戦で人生が狂ってしまった人とか傍若無人に景色の中にアリのようにいるガキが出て来たりして時代性を映してたんですけど、傷痍軍人さんとか平成の世を謳歌してる世代に説明無しで映像として見せて理解できてるのかなと思う私は間違いなくオヤジです。自問自答してそう思いました。そういう意味で観るターゲット層を若く設定していないところは犬堂監督、私好物です。

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