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どろろ

最初観た時、えらい長いなあと感じたんですけど。DVDで家でちんたら観てたら、逆に短けえなあと感じました。138分。2時間越えてますんで確かに長く感じたのは感覚的には正解なんですけど。110分位が私には丁度気持ちいいんで。

見直して観ると、なんかはしょり過ぎな気がしてきました。原作自体、結構シビアな心がどろろとなる重量感があるんですけど、そういう部分を損なわずに映画化されているので、普通疲れる筈なんですけど何故かもう少し細かく観たい気がしました。(通しはキツイけど)

DVDのパッケージには「壮大なスケールで放つアクション・エンタティメント大作」と謳ってありますが、何故生きるんだ?生きてその先は?なんで生きてるんだ?とかいう深いテーマで問うているような気がするのでお気楽に愉しめる作品という感じはしませんでした。手塚作品なんですから当然でSHOW。取り戻した体の一部が戻るたびにもだえ苦しむ姿は、マンガで読んだとき衝撃だったんですが、得る度に苦しむって深いよなあと改めて想いました。

役者さんがいいのとセリフが聞き流すにはもったいない言葉がちりばめられていて、気が抜けないで一気って感じで。気を休める部分とのメリハリがもっと欲しかったです。ある意味邪道なんでしょうけど、会話のシーンに根を詰めてアクションシーンで気を緩めるみたいに観てしまいました。緊張感が続かないんです私。どこかで気を抜かないと。

原作にあるかどうかは関係なく、どろろと百鬼丸が旅するごとに出会う魔物のいわれや何故その体の一部なのかという説明というか状況を描いてもらうともう少し戦闘シーンに身が入るのにとも感じました。土屋妖怪さんのときだけですもんね詳しかったのは。あと殆どいきなし「ファイト!」とゴング鳴ってましたもんね。そこんとこがはしょり過ぎって感じた理由なんでしょうか。

限りなく文化・風習が日本に近い国のお話しなんで、ガラス瓶や中近東風の石造りの飲み屋とか出てきても、違和感を感じるのはタブーなんですけど、そこんとこの「あれ?」は人それぞれなんでしょうね多分。

ただ疑問が解消されないのは、多宝丸は契約によって再びなんですが契約者が消滅した以降も存在するのは不思議だなあと思いました。百鬼丸が魔物を倒すたび景光との契約の執行力が低下してしまって、それ故に放置するなと景光に忠告したのかなと思ったんですけど。私の解釈がとんちんかんだったんでしょうか。

この作品に限らず巨大で強大な敵を倒すストーリーでいつも思うのは、組織が大きく強固になっていくから強大ってことなんで、最後のボスキャラを倒すにはその組織と言うものを潜り抜けるか崩壊させていかないとなんか説得力に欠けるんじゃないかと感じるんですけど。

親子の情というキーワード故に直接対決という理屈は理解できるんですが、理解はしても納得できないと感じました。時は今正に乱世。武力の長の行動にしてはいささか軽率であっけなさ過ぎる印象でありました。でも中井貴一さん決まってたからブーイングって程じゃないですけど、役者力で誤魔化されたみたいでなんだかなあって感じです。

出会い編・放浪編・決着編と3部作くらいにして丁度良いような感じを受けました。家で観た時、これがテレビドラマの全11話構成になってたらどうなってたんだろうと想像したんですが、やっぱ映画で3部作がいいなと。

原田美枝子さんはなんか黒澤作品を思い出すくらい存在感がありました。重厚感がいいです。我が子をかばい手を広げて阻止せんとするも、あっけなく散る光景はアップもセリフもなく画面から消えて、生きてたときの存在感が凄かった対比のように屍となりて全て無になる儚さが見えて死とはこういうもんかあと感じました。

柴咲さんのどろろと対をなす感じがしたので、ラスト辺りで遭遇するチャンスがあったような気がしたので、セリフのやり取りが成立するのか見てみたかったです。何気ない言葉でも重厚感のある母と結構重みのある言葉でも軽快に聞こえるどろろとの対比と言う奴です。勿論本編とはなんの繋がりもないただの興味本位です。

中村嘉葎雄さんはやっぱしいいです。どこがどうなんていう問題じゃなくただひたすらいいとしか表現しようがないんです。語り部がいいとお話がやはり締まる気がします。

続編はなさそうですけど、映画として、残りの魔物を倒したらどうなるのか知りたいし、琵琶法師との三人旅を眺めるのも愉しそう。法師様とて旅の人。語り部として魔物と出会いネタを拾うと言うことで共に旅することは悪い話ではないと思うのですけど。ロールプレイングのやり過ぎですかねえ、知恵者と勇者と盗賊あがりって組み合わせが絵になると思えるのは。

書くの忘れてました。百鬼丸は妻夫木さんだから良かったんです。野望が見え隠れする人では勤まりませんから。どろろの柴咲さんも当然よかですたい。

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» どろろ [独断と偏見的映画感想]
あまり期待はしていなかったのですが、手塚治虫原作の映画と言う事で、原作は少し見ましたので映画も見てみようかなぁと言う感じで見ました。主役のどろろが柴咲でイメージが違うと思ってましたので・・・監督:塩田明彦出演:妻夫木聡、柴咲コウ、中井貴一<ストーリー>...... [続きを読む]

受信: 2007年11月 5日 (月) 10時16分

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