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神童

「大丈夫、あたし音楽(天才)だから。」と言う辺りはOh!流石「神童滅却すれば火も又涼し」ってか。やっぱ神に愛されし孤高の人間故の苦悩。それが孤独感。ってのを平凡人が救うお話しかと単純に見る前はそう思ってたんですよ。

天才。そういう人に好かれる平凡な人間ってどういう人なんだろうという疑問がある訳ですよ。身近な妄想で言えば、芸能人とお友達になるにはどうしたらいいんだろうというとかね。幼馴染や同級生という空間の共有者足りえない、作品を観てそう思った人の妄想の答え。そんなヒントがこの映画を観て読み取れれば愉しいんだろうなと思えるんですわ。尤も私はええ歳こいた人間ですので昔はそうだったということですけど。流石に今はねえ作品さえ良けりゃ誰にでも単純におー!であって特にお近づきになりたいなんて思わないですけど。そういう意味じゃ枯れた冷ややかな目線で観てたかもしれませんけどね。

とにかく観ていてそう思わせるためにも、うた(成海さん)がそう見えるかが重要なのと、ワオ(松山さん)が普通であるかということがポイントだろうなと踏んで観たんですけどね潜入観念ってやつで。

でも実際に観て見るとそんな生っちょろいお話しではありませんでした。幼少の天才の苦悩って私のような凡人サイドから考察するに、普通の人でいたい症候群か天才の領域にいる人しか分かり得ないなにかを伝えられない孤独感くらいにしか考えつかなかったんですけど、周りの期待とそれに応える自覚と心身にまつわる不安という内面の動揺を描くお話しだったんですね。+αで成長もおまけでついてたりなんかして。

こういう役やらせると成海さんてリアルですよね。あっけらかんと一直線て役を見たことないせいかもしれませんがいつもなんか負の意識抱えてるイメージがあります。ご本人がそうだとは思いませんけど。

松山さんはさりげなく上手すぎて素人にはその凄さが分かりません。それが凄い事なんでしょうけど。

脇と表現しては畏れ多い方ばかりで締まりますです。しほりんも出とりますが勝ち目はありません。こういう領域に達するのにあと何年掛かるのでしょうか。

脚本は向井康介さんじゃあーりませんか。どうりで報われない池山の初恋(でいいのかな?)を痛々しく描いてますなあ。原作があるから向井さんのせいじゃないのかもしれませんが、らしく思い込んでしまいました。

でも結局うたの耳はどうなったんでせうか。成長期故の一時的なものか遺伝による恒久的なものかで全然未来が変わる気がするんですがそこんとこよーわかりませんでした。最後の連弾してんだからそんくらい気づけよってことなんでしょうかアホにはきついエンドでした。

冒頭のワオの家での出会いのシーンの「へったくそ」と言うセリフそっくりそのままエキストラに投げたくなりました。どうして日本人て駄目なんでしょうかねえ。個の意識というより集の流れで生きる人種なんでしょうか。歩けといったら歩くだけ走れといったら走るだけ。それぞれの人と形(なり)が見えてこないんですよねこの作品に限らず。言われた事をこなしてるって感じで目が死んでるというかなんというか生き生きしてる感じが薄いです。その分役者さんの凄さを浮き彫りに出来ると言う利点は確かにありますが。

そうはいってもとにかくいい映画です。好きですこういうの。惜しむらくは5.1Chで聴きたかったですが、めちゃタイプやねん。人にも自信持って「いい映画だよ」と薦められます。

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