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浜松ついこないだの昔話6

「さわの金魚屋」というのが昔あった。コンクリートの生簀がたんとあって金魚ががんこ売られてた記憶がある。親爺のラビットというスクーターの後ろにへばりつくように乗って、金魚屋に着いた時、店に吹く風が涼しくて心地よかった。記憶はそこまででどこにあったのかわからない。あしげく行ったわけではないがその場のなんともいえない心地よい空気感が強い記憶として残ってる。明らかに時間なんて場所によって流れる速度が異なるものだと、このとき気づいていればよかったが、それを知ったのは20代後半ぐらいだった。

「やまたか」いわずと知れたおもちゃの殿堂。松菱の横に店舗を構え、奥行きもありそれこそ幼児から中坊までと、プラモデルもアリへたすれば大の大人にも客層を広げていた。街へ出て松菱の中央右側入り口にある大判焼きの機械を買うでもなくひとしきり眺めた後、やまたかに行っておもちゃを求めた。買ったのではなく欲しいと願ったというべきか。店のレイアウトは少しづつ変わっていたのだろうけど、アバウトな記憶で言うと、入ってすぐは幼児向けの玩具。こんなの万引きしたって小中学のガキは使い道がないからしない。中頃はトランプ類やボードゲームが置いてあって右奥辺りはプラモデルが置いてあって、実際に作った見本がショウケースに飾られていて憧れた。左奥は大分記憶が曖昧になってるけれど人形類があったような。G I ジョーのパーツが欲しかったなあ。

万引き話しで脱線すると、学校近所の駄菓子屋でも街のお店でも小中学生が万引きする事はまずなかった。駄菓子屋はおばちゃん相手で弱いものいじめはご法度だし、そもそも唯一のガキ連中の社交場でもあったので二度とこれなくなるような真似は自らの首を絞めるような行為だからだ。街は華やかな夢を見に行くようなもので、陳列されてるこの場だからこそ輝いていて、無理して買って貰って家に持ち帰っても輝かないことを知っているからである。万引きなんてスリルを求める為の行為は高校に入ってからか早熟の中学生であって、それはまた欲しくて仕方ないからというのとは違うお話。子供は素直に「これ買ってあれ買って」と親にあだけるのが本道というもの。

ゲームは松菱と長崎屋と西武・ニチイの屋上にあってコリントゲーム・ドライブゲームとかにはまってた。おこちゃまパチンコもあって景品がガムだったと思うけど大人が何が楽しくて目の色変えてやってるのか分からなかった。ジュークボックスもあって、マッシュマッカーンの霧の中の二人とかサイモンとガーファンケルの明日にかける橋とかそこで初めて洋曲を聴いた。

小学生のころは父兄と同伴でないといっちゃいけませんになっていて、子供たちだけで行って補導のおばちゃんに捕んまさりそうになると走って逃げた。すると次の日の学校の朝礼で、「昨日・・・」と、要は補導員さんから学校に連絡があったけど、行った奴が誰だかは学校側もわかんなくて、で、しょうがないので全員に向かって校長が連帯責任みたいな結果としてなって長々と説教された。後で女子たちにぶつくさ言われたのは言うまでもない。一度捕まって逃げおせず、見ず知らずのおばちゃんに「この人が付き添い」と嘘言って逃れようとしたことがあった。おばちゃんは補導員の人には口裏合わせてくれたので補導されずには済んだけれど、その後とくとくと説教されたので、それに懲りてこの手は再び使うことはなかった。

中学生になって保護者同伴の足かせは消えたが、そうそう足しげく遊んでたらおこづかいがもたないのと、期末だあ中間だあと試験が増えて、行けば一日潰すことになるので周りがいい顔しないんじゃなくて、尻に火がつくのでそうそうは行けず、小学校の時より行く回数が若干増えた程度だった。それに小学生の頃はお金を使わなくても何故か楽しく遊べたのに、中学生になったらお金を費やさないと遊べなくなっていた。明らかに普段の生活と違った煌びやかさを感じにいったのだが、小学生のころは何もかも新鮮に感じてひたすら吸収するだけだったけど。中学に入ってからは、「自分」の世界を築き始めた頃ということもあり、ただ眺めるとかいう受け入れ一辺倒ではなくなってきたということなのだろうか。でもやってた事は今考えると大して変わんないことしてたけど。

全然話しが飛ぶけど、中学に入って愕然としたのがブランコとかの遊戯施設が運動場にないことだった。何か大切なものをもぎ取られたようでこの先が不安になった。大人になると言うことはなにかが増えていく足し算方式ではなく、整理整頓と言う名の取捨選択方式なのかとそこで知った。世代によって行っていいところと悪いところの概念がはっきりしていて、迷いでも確信でも場違いな場所に入り込むと知らない人からでも注意されたし、「中学生にもなってまだそんなことやってるだか?」といわれれば恥と知りやりたい気持ちを抑えてやせ我慢していった。大人になってドラゴンクエストの発売日の行列に並んだ時、小学生までも含む年齢幅の広い列を見て、時代は変わったと思った。子供が変わったんじゃなくて大人が変えたと。大人が我慢しないから子供も我慢しなくなった。

高校生になってからはもっぱら映画と音楽で街に出る目的が変わったけど、それはまたの機会に。

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