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くりいむレモン

2004年公開の山下敦弘作品。DVDで観ました。

大分昔に流行ったアニメシリーズの実写版と言うことですが、何か違います。どこが違うかと言うと、アニメは性的快楽のピークの部分でエンドを迎えると言ういわばエロのシチュエーションをバリエーションというか設定を手を変え品を変え、「どうですかお客さん」的に魅せるものだったような記憶があるのですが、この作品では、因果応報というか、そんな世の中甘いもんじゃないよ位の現実味で味付けされた上でエンドを迎えていきます。

お話しは見も蓋もなく書けば、血のつながらない兄と妹の双方合意の上の近親相姦ということです。エンディングはひたすら余韻が残ると言うか、想像力を鍛えられるというか、この突き放し方はSMの世界の放置プレーみたいです。

山下作品としてはリアリズムの宿に続いての漫画(アニメ)原作となる訳ですが、あくまで原作はきっかけであって流れの源流は向井・山下コンビが紡ぎだす独特な空気感に変わりはありません。映画全体に流れるこの空気感をどう表現すればいいんでしょうか。息苦しいでも重苦しい訳でもないし、息つく間もなく物語が劇的に展開していくのでもないんですが、映画の世界に引きずり込まれて息するのを忘れるくらい見入っちゃうからでしょうか。無駄が有るの無いのか分からないくらいお芝居じみたとこもなく、日々の日常を丁寧に描き重ねていく感じなのになんででしょうかねえ。よくわかりません。

78分という上映時間ですが体感としては長く感じられました。それだけ濃厚だということでしょうか。長く感じると言う表現はあまり良くない印象を与えるんですが、15秒のCMであっても物語性が緻密だと結構長く感じるものです。この作品もいい意味で長く感じたということです。

DVDのパッケージのどこを見回しても「R指定」の文字が見あたらないんですが、やけにエロいです。行為に至るまでの葛藤というか欲望とかの心理描写でそう感じさせるのでしょうか。まあそこは「くりいむレモン」たる由縁でしょうし、こういう役を演らせたら本当に上手いと思わせる水橋研二さんの力量に拠るところでしょうか。「月光の囁き」(塩田明彦監督作品)のときにも水橋さん凄いと思いましたが、この作品でも光ってます。

基本お兄ちゃん目線でお話しが進んでいって、妹も可愛く描いてあるんですが、山下作品は野郎の映画を得意とするのかなと勝手に解釈していたんですが、次の「リンダ・・・・・・」で覆されました。お姉ちゃんもいけるじゃんって。これで名前憶え切れないくらいの群像劇も撮れる人だったら、天才と称されるより人間離れしてるようで・・・ちょっと気持ち悪い。

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