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太平洋奇跡の作戦キスカ

1965年の作品なので、当然ながら、映画館では観れてません。この作品を見たのは、たぶん1982年のTVの月曜ロードショーです。本編の前に荻昌弘さんの解説があったのですが、それが明瞭簡潔、ネタばれもなく、そして真摯な解説でした。こういう解説がタダ見のテレビでしかも解説聞いた後にすぐ見れてたなんて、今思うと贅沢な話ですよね。

じゃキネ旬やらブログの口コミ見てから映画館かショップに行かなくちゃいけないんですから。

ビデオに録画してあったんですが、「男たちの大和」のDVDが出た時に何故か戦争映画コーナーが便乗(?)いや親切につくってくれてあったので買いました。

荻昌弘さんの解説が良いので自分が講釈たれるよりも、転載した方がこの映画のよさを伝えられると思うのですが、こういうのも無断転用になるんでしょうかねえ。

「荻昌弘ですこんばんわ。まあ日本映画各社の中でも特に東宝は、このう太平洋戦争を海と空の闘いから見つめている、まあこういう点でも長い実績を持っています。まあ一番最近顕著な例は、あの去年の大作「連合艦隊」でしょうけれどもね。これは実はあの戦争中から日本映画各社それぞれ向き不向きがありましてねえ。例えばそのー松竹は陸軍を描く、東宝は海軍を描く。で特に東宝はあの頃「ハワイ・マレー沖海戦」というまあ大変な大ヒット作を飛ばしました。まあそれ以来の伝統。

それから御馴染みもうひとつ御馴染みの、今は亡い円谷英二監督の率いる特撮陣。この実力が大きくものをいってきた訳ですねえ。その東宝この海の闘いの映画の歴史の中で、いや、これ東宝だけじゃないなあ。

日本映画の歴史の中でも、今夜お送りする「キスカ」という作品。こらはもうれっきとした戦争活劇でありながらも、全くユニークな角度を持ってるんですねえ。ま、どんな風にユニークかと・・いや!ここでバラしてしまっては面白くない訳で・・・。

あのー私達ほら、よくアメリカの脱獄ものを楽しみますね。脱走もの。あのー例えば捕虜収容所の軍人が大量に脱走していくというああいう楽しさにこのー一脈通じるものを持っている。ま、日本としても非常に珍しいこの知的なサスペンスに満ちた作品なんですね。で、なんでまたこんな日本映画でこういうユニークな作品が生まれたかっていいますとこれは結局丸山誠治監督。

まあこの人は「連合艦隊」もそうです。それから、先週観て戴いた「山本五十六」もそうですが、非常に人間味に富んだ監督。この人の人間味と、それからもう一人、脚本を担当いたしまた須崎勝やさん。この人は今年、「南十字星」の脚本を書きました。ずうっとこの戦争と日本人にこだわり続けてきた人です。この人は大変綿密な資料をこう組み立て、面白いこのー映画を作りあげていく。そして、??では、主演致します三船敏郎。まあ先週は山本五十六に扮した訳ですけれども、ここで演っておりますこの大村という司令官。この人の人柄、これが非常に見事に出ているわけです。これも丸山監督の人間味のしからしめるところでしょうねえ。

まあ戦争と戦争映画についてはそれぞれのお立場がございます。

しかしその中でこの「キスカ」っていうのは、今、まさに、この私達の今の時点でそのいわば堪能できる、戦争映画になっている。

まあそのへんを、存分にいわばお楽しみ頂きたいと思います。」

一部不明および漢字が無い点についてはご容赦ください。

劇中の大村司令官は、木村昌福と言う方がモデルで、Wikkipediaに拠るとこの方の軍歴・生き様が興味深く、もしリメイクするんなら、ミッドウェイ海戦辺りから戦後の再スタートまでを、描いたものを見てみたいものです。

私がこの映画で一番感銘を受けたのは、藤田進さん演じる守備隊司令官が、生還の望みが断たれ、再び死の覚悟を兵に伝える演説のシーンです。一言一句全てにおいて感動しました。一度切り替えた死から生のスイッチを再び生から死へ戻す為に発する言葉が「感謝の気持ち」というのには、本当に心が動かされました。

ただ、私の世代だとテーマ曲のサビの部分が鉄腕アトムに聴こえてしまうので、なんかイメージがずれてしまうのが残念です。パクリとかではなくただの空似なんでしょうが。

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